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はるかとおくに、ほんのかすかな、葉ずれの足音をきいたふくろうは、音もなしに飛びたちました…
街のそこら中にいる色とりどりのかえるで、あたりはすっかりマーブル模様。民家のへいの上には…
ぼくが毎日ことあるごとにアクセスしてしている動画チャンネルがある。鳥の声を、永遠と、流し…
「花が色とりどりに見えるのはね、その色の光を花が捨てているからなのよ」 その花屋は種々の…
日本中のあらゆる子どもたちによって、学校の教室を、街区の公園を、そしてソーシャルネットワ…
『きょうの地下鉄道の運行は、終了いたしました』 地下へ降りる入り口のところにかかっている…
「もうお年ですから、次の公演ではおやすみになってください」 俺を真っすぐ見る女監督の目には感情がなかった。いやきっと、感情が籠もらないように、伝えてくれているのだろう。年のせい、と建前を敷いてくれていることにも、彼女なりの”武士の情け”が伝わってきた。 大学を出てすぐに彼女と組んで、役者として舞台をつくって。もう20年である。その幕引きがこんなふうに、ファミレスのボックス席で告げられることになるとは思わなかった。都心の駅に近いところであったからか、店内はやや混んでいる。若