熊野古道伊勢路を歩くday6#1
計画を建てるという事は重要だと改めて認識した。
このところ月曜日の天気ばかり気になっている。
仕事柄土日出勤が多く、決まった休みは月曜日だから毎週月曜日の天気が気になるのは仕方がなかった。
土日は好天に恵まれて月曜日になると雨模様が続いていたが、この週は天気の動きが前寄りに変わり、前日、日曜日の午前には「月曜日の明け方には雨は上がりいい天気になる」との予報に変わっていた。
5月20日。僕は慌てて熊野古道へと向かうことにしたのだ。
今回歩こうとしているルートは、先へ進むのではなく荷坂峠へと分岐したツヅラト峠を歩こうと思っていた。
荷坂峠が呆気なく終わった事もあるが、ツヅラト峠の熊野古道らしい石畳を見てみたかったからだ。
紀伊長島駅から荷坂峠との分岐点近くにある梅ヶ谷駅まで電車で移動した場合、列車で一駅分。距離にして10km弱。これならば簡単に歩けそうだ。そうたかを括って紀伊長島駅へと向かったのだが、そもそもその時点で間違っていた。
8:32発の時刻に合わせて駅に着いたのだが、ホームに立つ人たちは尾鷲方面のホームばかり。どうやらとんでもない間違いをしていた。
僕が調べた8:32発の列車は尾鷲行きで、僕が行きたい梅ヶ谷は反対方向。梅ヶ谷方面への列車は8:01に出発していたのだ。
さらには次の列車は9:47発。
1時間待つか、諦めて帰るか。。。
戸惑いながら頭をフル回転させた結果、どちらでもない紀伊長島駅からツヅラト峠に向かう選択をした。
昨夜の雨で、アスファルトが濡れているが、太陽を背にし、紀勢道の紀伊長島インター方面を目指して歩き始めた。
紀伊長島の駅からツヅラト峠までは3kmほど。インターの入り口を越えて赤羽川の支流を登る。
木が生茂る川沿いの道を進むと、うぐいすの森キャンプ場がある。
確かに山間からはうぐいすの鳴き声がよく聞こえてくる。
朝日を浴びるキャンプ場でうぐいすの声で目覚める。なんて素敵なキャンプ場なのだろう。
一度利用してみたいものだ。
キャンプ場を過ぎるといよいよツヅラト峠の入り口に差し掛かる。
本来ならば大内山方面から入りたかったツヅラト峠だったが、予定変更等あったが楽しみにしていた石畳の古道に出会える。
目の前を遮る山を見上げ、ほんの少しだけ口元がニヤけていた。