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僕を苦しめたぐるぐる思考(反芻思考)について
うつ病になって、僕が最も苦しんだのは、ぐるぐる思考と言われることが多い反芻思考でした。
最初のころは、まるで脳を乗っ取られたのではないかと言うくらい、ぐるぐる思考が止まらずにものすごく苦しかったです。
しかも、頭の中を駆け巡るのは嫌な思い出や、不安や後悔や自責の念ばかりなので、とても疲れるのです。
同じ症状を抱えている人はよくわかってもらえると思うですが、ホントにつらくてつらくてどうしようもないのです。
何とかして考えを止めようとするのですが、もはや脳を何者かに乗っ取られたようになっているで自分自身ではどうすることもできず、そんな自分にまた自責の念を感じて、もはや負のスパイラルまっしぐらです。
禅の世界に、何を考えてもいいがサルのことだけは考えるなと言われた弟子が、数日後には頭の中のサルと会話していたという話がありますが、まさにそのような感じで、どんどん頭の中のぐるぐる思考に自分が乗っ取られていくような感じなのです。
では、僕がどのようにそのぐるぐる思考を乗り越えていったのか。
それは、その考えを止めようとすることをあきらめたのです。
ああまたやっているはという感じで、客観的に眺めるようになって、これは病気の症状で、いずれよくなっていくのだと思って、無理に止めようとするのを止めたのです。
そして、そのような考えを巡らしてしまう自分にダメだしするのを止めたのです。
僕の場合はそうしているうちに自然と消えていきました。
時々症状がぶり返してくることもありますが、そんなときも客観的に眺める感じで、無理に止めようとしたり自分を責めたりせずに、静かに見守る感じでいると、自然と通り過ぎていくようになりました。
このような症状の緩和には、どうしても時間がかかるし、その間はホントに苦しい時間を耐えていかなければいけません。
それは、経験した人間にしかわからない、ホントにホントにつらい時間です。
でも、それは時間とともに少しずつ消えていきます。
肝心なことを無理やり止めようとしないことだと思います。
そして、最も大事なことは、自分を責めたり、自分にダメ出しをしないことです。
周囲の理解を得られないこともあるかもしれませんが、あなたに起きているのは病気による症状で、甘えやわがままではありません。
自分自身までが自分にダメ出しをしたら、誰があなたの味方をしてくれるのでしょう。
あなたは必死に頑張っているのです。
少なくとも僕はそう思っています。
だから、ゆっくりと時間をかけて治療に専念してください。