紅白梅図屏風 - MOA美術館
尾形光琳さん作の紅白梅図屏風。小学校の教科書にも載っていましたし、アートの素人の私でも知っているあまりにも有名な絵です。とは言え、実物は拝見したことはありませんでした。会期中の山に行けない雨の週末と思っている内に、週末としては最後の土日となってしまい、慌てて訪れた次第です。
実は、同じように訪れようと思っていて、こちらは会期を間違えていて見逃した福井県立美術館の菱田春草さんの展覧会の反省も踏まえて。前回のnoteは見逃した「落葉」への未練です(笑)。
まぁ、落葉で見たいのは永青文庫所蔵のものですから、また東京で鑑賞しましょう。いつ展示されるかな？
そして今回の紅白梅図屏風。
当然と言えば当然なのですが、やはり本や絵葉書、ネットの画像から受ける印象とはかなり異なるものでした。訪れて良かった。
館内の作品は、ごく一部を除いて写真撮影が可能。ネットの画像とは印象が違うと述べた舌の乾かぬ内ですが、写真を何枚か貼って拙い文章を補えればと思います。
屏風絵は特に、その構造からか奥行きを感じることが多いように思うのですが、作品の大きさも、画像とは異なる印象を受ける一因でしょうか。画像だけであれば、グラフィックデザインのような意匠の妙が、光琳さんのご実家が呉服屋さんと言う先入観も相まって、強い印象として頭に残っています。一方、実物を前にすると、その筆使いによるものか、川を挟んで対峙する左右の梅の木の生命力が、その絶妙な空間から溢れ出て迫力のようなものを感じます。屏風を立てた状態ではなく、広げて印刷物等になった状態ですと、左右の梅が隅の方に離れて中央の川の存在感が妙に目立つように感じるのですが、立てた屏風の前で対すると、左右の梅こそが力強い主題だと感じます。これは実物に対さなければ得られないものでした。
隣に俵屋宗達さんの作品と同様に描かれた尾形光琳さん風神雷神図屏風が展示されているのですが、本当かどうか分かりませんが、この構図は風神雷神図をからインスピレーションを得た可能性があるとの説明がありました。
紅白梅図屏風を目的に訪れた展覧会ですが、予想外に(展示目録を事前に見ていない。。)多くの作品が展示されており、その中で主観的に私の心に響いた作品をいくつか写真を貼っておきます。
MOA美術館も初めての訪問ですが、思っていたより巨大な施設でした。
最初は車で訪れようと思ったのですが、秋の観光地の渋滞を恐れて電車で訪問。
敷地内には手入れの行き届いたお庭や食事処が散在しています。
お庭を散策してお薄を頂いて展示室に戻ると、上野動物園のパンダ状態になっていました。。朝一番で訪れて良かった。
広い敷地も群衆に埋まりつつあったので早々に避難。
心が満たされる良きひとときを堪能できました。