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視録的運動(シロクテキウンドウ)

スポーツのストーリーテリング記録運動。スポーツ領域のブランディングやデザイン、写真や映像、ストーリーテリングなどを考察するWebマガジンです。 powered by vennn
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2024年5月の記事一覧

見せ方『スポーツの時に"絶対に"使う飽和状態のスポーツギア』

前提として「そのプロダクトを使っている(そのクラブを応援している, そのコミュニティに所属している etc.)自分イケてる」という感情をいかに持ってもらうか、ということがスポーツ領域のブランディングにおいて重要であることは自明です。 それによって「これはオレ/ワタシのブランドだ」と思ってもらう、ということがやりたいわけです。 ではそのためには、スポーツをすることにおいて(に絞ると)「使う物」ってなんなのか、という観点で思考を巡らせることができます。 既にあるものを「もっ

アスリートはいかにインタビューされるべきか?インタビュー映像の奥深

リファレンスがスポーツ関連ではないのですが、最近インタビュー映像の奥深さに興味がありまして、アンテナを張っています。Apple Musicのアーティストインタビューはアスリートのインタビュー映像制作に参考になるものが多く、今回はBillie Eilishのインタビュー映像を考察してみたいと思います。 スポーツ領域のストーリーテリングにとって至上命題のように思います。 Billie Eilish & FINNEAS: HIT ME HARD AND SOFT Intervi

『ウェラブルデバイス「WHOOP」とアスリートの共存』アスリートの価値を下げない広告

数々の超一流アスリートが使用するウェアラブルデバイス「WHOOP」のコミュニケーションを考察してみる。 WHOOPSのように、プロダクトの「機能」にこそ幹があるブランドの場合、それを説明しすぎてしまうと過度な訴求になってしまって、機能性の高さ自体に胡散臭さが出てしまうことがある。 プロダクトの「機能」のアピールに胡散臭さが出てしまうと、たとえばその広告にアスリートを使用する場合、同じように機能を訴求するアスリートからも胡散臭さが滲み出てしまい、アスリート自体のブランド価値

『"イケてる"ブランドの条件』/Onのクリエイティブと手法

<イケてる>という言葉を定義しようとすると非常に難しいですが、世の中にある、数々の「イケてんなあおいっ」と思うブランドやスポーツクラブを見ていると、ある条件が思い浮かびます。 ブランディングをしたり、クリエイティブ制作をする上で<イケてる>という"感じ"をつくるのは、それはそれは大切なように思います。 「かっこいい」や「かわいい」は個人の判断に委ねられるところがありますが、<イケてる>は少し違うように思います。ポイントは、個人個人が思う<イケてる>はそれぞれだったとしても

ミニマルでクリーンなデザイン|静と動の利用|横のスポーツブランディング/RSC Anderlecht

アンデルレヒトのクリエイティブ・ブランディングに触れないわけにはいきません。コンパニが監督をしていることでも有名な、ベルギーのサッカークラブRSC Anderlechtです。 このサッカークラブのクリエイティブにおいて特筆すべき特徴は の3つです。それぞれ触れていきたいと思います。 1.ミニマルでクリーンなデザインスポーツクラブのグラフィックデザインは比較的ガチャガチャしている(それが良い悪いは別として)ことが多い中で、アンデルレヒトのグラフィックはデザイン要素が少なく