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【学校に行ってみた】トルコ、イスタンブールの伝統ある高校
世界周遊56日目:イスタンブール
やってまいりましたトルコはイスタンブール!!コンスタンチノープルですね〜(映画『インフェルノ』で覚えた)
トルコは親日で有名ですが、街の人々は半々です。笑
当たり前ですが、親切な人もそうでない人もいました。
そして美味しいケバブと素敵なモスクを今回はどうぞ!
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🔶ジャールオウルアナルド高校について
さて、今回はそんなイスタンブールの旧市街にある長い歴史あるジャールオウルアナルド高校にお邪魔してまいりました。
こちらの学校はオスマン帝国の晩年(ということは100年前とかですね)に設立された学校だそうです。
その歴史もさることながら、校舎自体も歴史的に重要なものなんだそうです。
そのためリノベーションにも許可申請が必要で大変だんだとか。
そんなジャールオウルアナルド高校ですが、
国内では9番目、イスタンブールでも4番目に優秀な学校です。
イスタンブールだけでなく他の地位からも生徒が通っているため
敷地内に宿舎があるボーディングスクールでもあるんです。
トルコの教育システム
ここでトルコの基本的な教育システムについて触れておきたいと思います。
トルコではほぼ全ての学校が公立校になります。私立校もありますが、ごくわずかです。
小学校で4年、中学校で4年、高校で4年(4-4-4)の合計12年間が義務教育になります。年齢としては6歳(5歳半)から17歳です。大学への進学率も高く69%ほどだそうです。(日本は55%ほど)
就学前教育もあり、学校に就学する前に任意で参加することができます。
トルコでは中学校から選択授業を盛んに取り入れており、生徒たちは自分の興味関心に従って宗教or道徳、言葉or表現、外国語(学校による)、科学or数学、芸術、スポーツ、社会科学などを選択していくそうです。
学校の様子
今回は学校の様子をあまり写真に収めることができませんでした。
(教室に行くたびに集合写真を撮っていて、、単純に撮り忘れです。💦)
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左に少し写っているのが校舎の前にあるバスケットコート
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校長室や特別教室への通路になっておりトロフィーや標本が置いてありました。
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基本的に生徒はランチを持参しているそうですが、
食堂でご飯やスナックを買う生徒も多いそうです。
🔶学校見学
今回の学校見学は時期が悪く、定期テスト直前の時期に当たってしまいました。
英語の授業ではこの時期にリスニングテストをするそうで、授業見学ができず、かわりに多くの教室にお邪魔させていただき生徒との対話をさせていただきました。
お邪魔した教室は8クラスほどで、どの教室でも
まず僕が誰か、なぜここにいるのか、何をしているのかを英語で伝え
その後に生徒、もしくは僕から質問をする形式でした。
トルコの街を観光していた時は英語が伝わる場面が決して多くなかったのですが、教室内ではほとんどストレスなく会話することができました。
先生も英語が得意な子が率先して話していたとはおっしゃっていましたが、それでも驚くほど英語に明るい学校だと感じました。
生徒との対話
最初の教室に僕が入った時に、案内してくださった先生から
「日本からのゲストです。質問はありますか?」と言われてしまい、
「これはまずい!完全に白けるパターンだ」と焦ったのですが、
生徒からはすぐに手が挙がり、ひっきりなしに質問が飛んできました。
生徒がさまざまな質問をしてくれるので、僕は興味を持ってくれていることに嬉しくなり、ついつい話し過ぎてしまうシーンが多かったです。
それくらい面白い質問を投げかけてくれました。
例えば
「今までの国で1番良い教育をしていたのはどこ?なぜそう思った?」
「教育を見てまわっていると言うが、具体的に何を知りたい?なぜ?」
「トルコの教育をどう思う?」
僕がフィンランドやオランダの教育が素敵だった話をすると
「フィンランドなんかは国の規模が違うが、もしフィンランドの教育をトルコや日本に取り入れたら上手くいく?」
などなど
答えを迷ってしまう質問や、僕自身もまだ答えを出せていない質問も投げかけてくれました。
このコミュニケーション力は他の国ではあまりみられない光景でした。
いくつかの国で教室にお邪魔させていただき、生徒から質問を受け付けましたが、量的にも質的にもトルコほどの質問をしてくれる学校はありませんでした。
これは学校のレベルや生徒の特色、日本への興味なども関係してくるかもしれませんが、とても新鮮で興味深い体験でした。
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さて、僕が生徒に聞いた質問はどの教室でも同じで
「学校は好き?」でした。
生徒は少し戸惑いながらも素直に「あまり、、」と答えてくれました。
これはどのクラスでもそれほど変わりなかったです。
理由は答えてくれた生徒によってまちまちですが、
1番は「忙しすぎる」というものでした。
学校の授業は近年1コマが80分に伸びて、その分休み時間が短くなってしまいました。
授業の長さに集中力を欠き、疲労感が漂っているのは生徒の様子からもわかりました。
そして、学業は定期テストや大学進学のためのものになっており
生徒自身が自身の知識・技能の向上のために学べていないということもストレスの原因になっているようです。
しかし、この学校のクラブアクティビティだけは素晴らしいそうです。
なんとクラブアクティビティは完全に生徒主体で活動しているそうで、先生はそのサポートしか行わないそうです。
普段の活動から、発表会や学外での活動まで基本的には生徒が自主的に企画し行動するそうです。
これはトルコ全体としてではなく、この学校の特徴のようでした。(「だからこの学校は好き」という生徒もいました。)
先生との対話
今回はなんと校長先生との対話の時間も多めに取っていただき沢山お話を伺えました。
1番関心のある「生徒の自主性や自信」について尋ねたところ
傾向として、トルコの生徒も自分達に自信があるわけではないようでした。
自信の話をする上で出てきた内容として
子どもたちが自国の文化や歴史に興味を持てなくなっているという話が出ました。欧米列強の華々しい文化が入ってきているため、そちらに魅力を感じている生徒が多いそうです。(もしかしたら日本の漫画やアニメ文化もそうなのかもしれません。)
そのせいもあり、自国への興味関心が薄れ、最終的には自分達のアイデンティティとして誇れるものがあまりないと感じているんだとか
もちろん、トルコはアジアとヨーロッパの境目であり歴史的に見過ごすことができない国です。
そんな国の生徒ですら、自国の魅力を自信のベースにできないの少し寂しく感じました。
また、トルコでは数年前から(実はかなり長い間)教育改革を実施していますが現時点ではアクティブラーニングなどを取り入れている学校は多くないそうです。
生徒主体の授業やインタラクティブな授業を行うためには教員の研修が必要だと感じているそうです。
生徒の疲労感や学校や学びを楽しめていない様子をみると一つの課題として取り組まれている点もここなのかもしれません。
課題という点ではICT環境もまだ十分とはいえないそうです。
今回訪問した学校には各教室に大型のタッチスクリーンがあり驚いたのですが、生徒個人のデバイスなどはなくノートと教科書が一般的なんだそうです。
STEAM教育を導入しようとしている背景もあるそうですが、現場の施設と教員研修が間に合っていない現実があるそうです。
🔶まとめ
今回はトルコの教育について書いていきました。
トルコは2000年ごろからの教育改革で就学率を大きく好転させた国でもあります。
今後、さらに教育改革が進みより質の高い教育を提供していくんだろうなと感じています。
また見学に行きたいです!
今回も知り合いの先生に学校を案内していただいたおかげでより深く世界の教育を知ることができました。
ありがとうございました!!👏
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