【学校に行ってみた】アメリカ、カリフォルニアにある私立校Moreau Catholic High School
現在、世界周遊 教育の旅を実施中の筆者ですが
最初に訪れた学校はUS, CaliforniaのHaywardという街にあるMoreau Catholic High School(以下MCHS)です!!
実は僕が以前に働いていた学校のある地域がこのHaywardと姉妹都市に当たる街でして、
その関係で今回このMCHSにお邪魔させていただけることになりました。
以前から噂は聞いていたのですが、想像以上でした。笑
今回はそんなMCHSのご紹介と、そこで感じたことを書いていきたいとおもいます。
🔶MCHSの施設
MCHSは私が教員時代から施設が充実しているという話を聞いていました。
まずはその学内施設を紹介していきます。
Classroom(教室)
基本的な教室の作りは日本とそんなに変わりありません。
しかし、大きく違うのが使い方です。
日本では先生方が教室を移動して授業を行いますが、アメリカでは生徒が教室を移動します。
そのため教室を先生が自由にデコレーションできるんだそうです。
教室に入るとその教室を使っている先生の雰囲気やキャラクターがわかるそうです。
今回お邪魔したのは1教室で1枚目は英語のクラスでした。
実用的なクラスとグループワークがしやすい移動可能な机椅子。壁には生徒たちが授業中に書いたドローイングが飾ってあります。
(アーニャの絵もありました。笑)
2つ目の教室は中国語のクラスでした。
上級者向けの中国語のクラスで、教室の3面全てがホワイトボードで埋め尽くされていました。さらに移動式のホワイトボードが2,3枚ありました。笑
授業は読み書きよりもインタラクティブなスタイルで中国語を使いながら学ぶことを重要視しているそうです。
そのため机はほとんどなく、移動式の椅子が多くありました。
Library(図書館)
図書館はとても綺麗でした。
でも綺麗なだけがその特徴ではなく、図書館には本を読む以外にも様々な用途があるそうです。
その1つとして、生徒どうしが協力して学べるスペースとしての用途があるそうです。
日本では図書館というと静かに自習する場所ですが、ここでは生徒どうしが交流しながら学べるオープンな場所としての役割があります。
2階まで吹き抜けのスペースは想像以上に解放感があり、勉強する環境としてはとても素敵でした。
また、ここには生徒が3Dプリンタを使って作成した色々なものが置いてありました。
Design Studio(工房)
ここではロボット工学の授業があり、
生徒たちは自由にロボットをデザインし、プログラミングすることができるんだそうです。
レゴブロックを使った工作の授業もあるそうで、
ビギナーから工作を楽しめます。
Media Art Center(放送室)
中にはメディア関係の道に進みたい生徒もいるということで、
校内には放送設備について学べる施設があります。
週に1度生徒が作成したメディアを校内で放送しているそうです。
校長先生が話してくださったストーリーの1つに法学部に進んだ生徒のものがありました。
彼にとって1番思い出深い記憶は、この放送の授業だったそうです。
理由は、本物の機材に触れることができ、誰かのためになる活動になったからだそうです。
やはりAuthenticなもの(実際に使われているもの)に触れて、それを誰かに評価してもらうことは、生徒にとってとても価値のある経験になるのでしょう。
Calm-Down Space(落ち着ける場所)
最後に紹介するのは生徒のメンタルに関係する施設です。
日本でも少しずつ注目されるようになっている、
生徒が心を落ち着かせて、クールダウンさせるスペースがMCHSにもありました。
これに関しては別途noteを書こうと思っているのですが、
MCHSはSELにも力を入れているそうで、
その1つの取り組みとしてCalm-Down Spaceを設置したそうです。
生徒のことを考えた素敵な空間でした。
面白いことに、このCalm-Down Spaceは生徒だけでなく先生方にも人気なんだそうです。
勤務中のストレスを感じた時、
生徒についついカッとなってしまった時などにこの空間を利用する先生がいるんだとか。
この話を聞いた時、
僕はとても素敵な話だと感じました。
先生方も人間です。時にはメンタル面での休息が必要ですよね。
🔶MCHSについて(他の現地校との比較)
MCHSは生徒数800名の私立学校です。
同じ敷地面積の一般的なCaliforniaの公立校では2,300人の生徒が在籍しているそうです。
それだけ1人ひとりに手厚くサポートをすることができます。
また、現地校の多くは十分な予算が取れずに警備員の人数があまりいないんだそうです。
警備員の数が足りないと何が起きるかというと、
先生の目の届かないところで暴力事件や薬物使用が行われるそうです。
酷いところだと校門の目の前でドラッグの売買が生徒によって行われているんだとか、、
警備員の重要性は日本のそれとは比べ物にならないようです。
課外活動が充実
MCHSでは課外の活動も充実しているようです。
MCHSでは40種類以上のクラブがあり、75%以上の生徒が所属しているそうです。
凄そうなものだと、以下のものがあります。
・Mock Trial(模擬裁判)
・Earthwise(環境活動)
・Link Crew(リンク・リーダー)
・TED x MCHS
どれもとても活発な活動だそうです。
自主的な活動がメインで、どのクラブに所属する生徒もイキイキと活動内容の話をしてくれました。
特にMock Trialクラブは大会で好成績を残しているそうで、
参加している生徒は自分達の活動に自信とプライドを持っていました。
自分のSelf-esteem(自尊心)はこの活動によって育まれたと言う生徒もいました。
また、生徒は4年間を通して様々なコースを選ぶことができます。
大きく8つのSEQUENCEに大別され、
それぞれのコースの中でもまた学びたい内容やレベルによって自分の学習パスを選択できます。
生徒が選べるコースは合計で50以上ありました。
これだけコースの種類があると感覚としては日本の大学と同じです。
高校時代からカリキュラムを組むのは大変ですので、
サポーターとして、スクールカウンセラーが常駐しているそうです。
日本のスクールカウンセラーは生徒のメンタルサポートが主な仕事ですが、MCHSではカリキュラムやキャリアパスのアドバイスなど、
生徒の人生に関わる悩みや相談を総括的に聞いてくれるそうです。
そんな心強いサポーターが常時4名学校にはいるそうで、生徒はみんなカウンセラーを頼っているんだとか。
🔶まとめ
以上、今回はMoreau Catholic High Schoolを紹介させていただきました!
本当に想像以上に素敵な学校で先生方も生徒もイキイキしているのが見て取れました。
その施設だけではなく、システムも生徒のことを考えられたものになっていると感じ、学校全体としての熱意が感じられました。
次回はMCHSが実施しているSEL関係のメンタルサポートについてもう少し具体的に書いていこうと思います。
最後までありがとうございました!!
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