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ライカがLEICAらしい写真になる理由


こんにちは、 KAZU です。


こんな話を耳にしたことはないでしょうか?

「LEICAらしい写真」

その多くのコンテンツは、少し曖昧な…
答えを出さないままで、「なんとも言えないLEICAらしさ…」と…
なんとなくの良さを語るスタイルが多く…


カメラを始めた頃の僕には…

「結局のところ何が良いのか?」理解できなかった。


ただ、カッコいい映像の作り方をしてるものが多く「憧れて」見ていましたね。


(理解できなかったのは、スペックを他社と比較したり、性能や堅牢性の話もなく…雰囲気の話が多かったように思います。)

それは、知り合いも同じように感じたようで…


ライカなんだけど~
こんな話をする人が、居るけど本当?
って質問…笑。


1.「LEICAで撮ると、LEICAらしく切り取られるんだよね…」

とか…

2. 「LEICAだと、スナップしていても話しかけられたりする… LEICAだと不思議と人を引き寄せて、繋がりが出来るんだよね…」

…みたいな話しを、You Tubeか何かで聞いたらしく…

「そんな特別なカメラなのか?」と…

目を輝かせながら、聞いてきたのです。


(若干…ナルシストすぎるので、彼が盛ってる?かも知れませんが…笑)

写真をスマートフォンでしか撮らない彼でも…
知っている「LEICA」

ある意味すごいです。



カメラを理解している人なら、誰でも知っていることですが…
LEICAが特別では無くて…

レンジファインダーと、ピントを合わせるマニュアルフォーカスをするときの“システム”に、大きな原因があります。



これは…

スペックとか、良いとか、悪いとかの話ではなくて、そうなりやすい「傾向」の話しです。



例えば

バリーアングルモニターを使うと、意図せず縦構図が多くなるのに近い話です。

(理由は簡単。例えば、ローアングルで写真を撮ろうとしたときに、バリーアングルモニターでは、レンズとの中心がヅレる横構図よりも縦構図が撮りやすく自然な動作だからです。)


LEICAのスタイル…

カメラの動作が自然な撮り方で、知らないうちに写真を撮っている。

だから、ライカは、LEICAらしい写真になるのですよね。



これは…僕自身が…

LEICAから「憧れフィルター」をはずして、写真を見ていて、あるとき感じた…


ま、個人的な考えです。



今回は、写真を撮る時の…

「動作、行動」

からの、同じ傾向の写真になりやすい部分を見ていきますね。


写真は全部、Nikon Z50で撮影。
 


では、ゆる〜く始めていますね。





1.  LEICAの写真がライカになる理由


もちろん、レンズが写真に、一番大きな影響を与えます。

これは絶対なので、ここの話は理解しているとして、話します。




初心者の人にも、わかりやすく言うと…
たった一枚のレンズフィルターで、写真が変わってしまいます。

例えば
ブラックミストフィルターとかでも変化します。

なので…
メーカーごとにレンズの表現力が大きく違います。
 
なんとなく理解してもらえれば
OKです。



レンズ以外の特徴として、LEICAには「レンジファインダー」があります。


素通しの世界をみながら、シャッターを押して撮ります。
ファインダー内で、ピント面を動かすのでは無く、真ん中の映像を合わせながらピントを合わせます。

(初心者の人でも知ってるカメラ…
身近なカメラだと、写ルンです。と同じと言ったら、カメラを知らない人にも、レンジファインダーが伝わるかな?
それの複雑なものが付いています。)


LEICAのレンジファインダーのピント合わせは…

「2つの映像を重ねる」

作業が、あります。

2つの映像が重なると、ピントが合ったサインです。

一般的な、ミラーレスや一眼レフカメラは、レンズ越しの写真になる景色を見ています。

(スマートフォンもですね。)

レンジファインダーは、ボディの小窓から見ているので写真になるレンズ越しの景色は、見れません。

見えなければ、マニュアルフォーカスは、出来ないのですが、2つの景色を合わせる部分があって、その部分はピントリングと一緒動いているので、その景色を合わせたときに、ピントが合うシステムになっているのです。

凄いですよね。


その部分は、LEICAの楽しみの一つで、良い撮影体験をさせてくれる部分なのです。


ですが…

ですがですよ。

同時にLEICAの撮り方になってしまう原因でもあります。

(今回は、被写体から撮像面までの距離で撮る方法は入れないで話してますね。)


少し考えるとわかりますね。

そりゃそーだ。と、思うことを書いてみます。


まず…撮影者は、正しい姿勢でレンジファインダーを覗き込む。

なぜかと言うと…

2つの映像を合わせるために覗いているので、安定した立ち方や、膝をついたような体のブレにくい体勢で、マニュアルフォーカスをグリグリして撮りますよね。

マニュアルフォーカスをするので長時間不安定な体勢は不自然です。

(ここがオートフォーカスとの大きな違い“体勢を長時間固定する”筋力も必要。)


Ai Nikkor 50mm f/1.4 s 
 
これは、Nikonのオールドレンズで撮影。
少し、ウェットなレンズぽくしてみました。

 
 

人間の安定する体勢は、皆さんもほぼ同じなので、写真は同じ高さくらいで皆さん撮ります。

立ったときと…膝をついたとき…のカメラの高さ。



多くの人が衣服が汚れるのを嫌って、立ったままで撮影します。

(スマートフォンも似た写真になることが多いですが…それも同じような体勢で撮っているのが原因だったりします。)


見下ろしても…大人の平均的な身長くらいからの見下ろした写真に、なるのです。

ただ…
やっぱりプロフォトグラファーが撮った写真は、別で…
高さを変えて撮影していますよね。

基本的に、同じ高さからのアプローチだと、写真が同じように、見えるので…
この「統一感」が、LEICAらしい写真を作るのだと思います。


LEICAで地面すれすれな写真なんかは、ほとんど見ないですよね。

地面スレスレで覗きながら、フォーカスを回して合わせる…なんてやりにくい事を…誰もしないです。

地面に落としたら、キズつくと困るでしょうし(100万円超えるカメラだしね。)
落下で故障もするみたいなので、変な体勢での撮影はしたくないよね。

なので…
「LEICAで撮ると、LEICAの写真になるんだよね。」

なんて…
いう人が居るのかな?と、推測できます。


ただ、面白いのが、「世界観」です。

これは、LEICAのブランディングだと思います。

安定して同じように撮れるって、フィルム時代は、無敵だったと思います。

これが、レンズの持つ収差と重なったときに、良い味になるのでしょうね。


Ai Nikkor 50mm f/1.4 s + Z50
 
少し被写界深度をイメージしてみました。

 
LEICAレンズの写真の良いところは
被写界深度から外れていく外側に向かって
光のグラデーションがあるときに
開放F値で撮ると
空気の湿度感を感じる
 
わかりやすく言うと
収差が出るから良い味が出る。
そんな感じでしょうか?


 
ビルの隙間から光の届くような街角スナップや
被写体の立体感のグラデーションが…
 
あっ…
憧れフィルターが…笑。






2.  LEICAだとなぜ話しかけられるのか?



ん?


これは、よくわからない…

勘違いかな?

そんな魔法は無いぞ。


と、思っていたのですが…


この前、オールドレンズを買って、気がついたのです。

LEICAって、マニュアルレンズやん!


って…

つまり、その場所に止まっている時間。

マニュアルフォーカスレンズは、フォーカスを回して…って、その場所から動かないから、話しかけられるのだと気づきました。


滞在時間が長いだけです。



この説明だと、初心者の頃の僕にも理解できたと思います。


「状況と行動が作る環境が繋がりをつくった。」

そういう事だと思います。


きっと、LEICAのレンズも、僕のオールドレンズも、中華レンズも、同じ撮影体験は出来ます。

滞在時間はマニュアルレンズなら、ほぼ同じ。

その人が、話しやすい人か…
そうでは無い…人か…

それは、あると思います。


普通に考えたら…

LEICAだ! 100万円するボディに、レンズだ!

セットで、200万円〜なんて思ったら…。

実際…

声も… かけづらいですよね。



マニュアルレンズを使って感じた、僕の経験ですが…


マニュアルレンズを買って…
「え、こんなに声をかけられるんだ…。」って、思いました。
(オートフォーカスレンズでも、僕は話しかけられてましたが…笑 2倍は、話してますね。)

お話をしながら写真の時間を楽しんで、素敵な経験させてもらったので、マニュアルレンズは、おすすめです。

新品レンズでも、中古レンズでも同じ撮影体験が出来ると思います。


「LEICAだから、話しかけられる…」は、少し…
美化しすぎに感じてしまいました。
が!

“ エンタメ ” として、わざと面白くしてくれていると、僕は、思いますよ。

YouTubeとかは、楽しい方が見てもらえるからね。


声をかけられるのは…
「タイミングが、アルか?ナイか?」
それだけだと思います。

やっぱり、マニュアルフォーカスを使っていて…
リアルに、ゆっくり撮っていることに気付きます。

声も、かけやすいですよね。

「どんな写真撮れるのですか?」
なんて聞かれて

「今、撮った写真は、これですよ~」
って、見せると…




「そんな風に撮れるのですか?」と、驚かれるので、見慣れたスマートフォン写真よりも、想像を超えた写真が撮れたかな?と、少し嬉しくなりますよね。

マニュアルレンズが、くれた繋がりは、リアルにあるので、楽しんでみても良いかも知れませんね。


長いのに読んで下さり感謝です。
あなたのスキな写真が撮れますように!


それでは、良い写真ライフを!








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