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新入社員に人事評価のおかしい部分を指摘されまくって、大汗掻いた件💦第①問:ウチの会社って何みて評価しているの?おかしくね?

【この記事は以下の読者様を想定して書いています】
・会社の評価制度を知りたい人
・会社の評価システムに疑問を持っている人
・部下が何を考えているか、知りたい人

【この記事を読むことで得られること】
全3回シリーズ。会社の評価の仕方がわかる!新入社員や社員が疑問に思っている事などを理解して、管理職と部下の相互理解が深められる。


▼ホッソン(細野 和彦)
人事コンサルタント。学生時代に起業。あやなんの新入社員研修を担当し、新入社員が気軽に悩みを相談できる「親戚のおじさん」的存在に。
人を育てるプログラムなどは得意であり定評もあるが、会社独自の人事制度はあまり得意としていない。
学生時代は学祭実行委員としてイベントを盛り上げる。趣味はウクレレ。
▼あやなん(平内 綾夏)
関西の大学を卒業後、大手ハウスメーカーに就職。営業部に配属。新入社員研修以来、何でも気軽に相談できるホッソンを頼りにしている。
趣味は深夜ラジオ、ライブ鑑賞、下北・吉祥寺辺りで古着巡り、常にヘッドホンでクリープハイプを聞いてる。


▼某月某日 大手ハウスメーカーにて今後の研修の打合せ後の廊下にて…
あやなん:あっ!細野さん、ちょうどいいところに!
ホッソン:おーあやなん!久しぶりだね。元気で頑張ってる?
あやなん:頑張ってはいます…が!ちょっと時間ありますか?相談したいんです。
ホッソン:打合せ終わったから大丈夫だけど、何かあった?
あやなん:じゃ、休憩室でチルしましょ。
ホッソン:ち、チル??


◆うちの会社って、おかしくね?

あやなん:
細野さん、ちょっと聞いてくださいよぉ~! 
なんか自分の周りの先輩とか上司とかって、私の仕事ぶりに関して全くっていうほど評価しないんですけどぉ~!! 
この前なんてね、初めて商談に行ってトーク盛り上げたにも関わらず、資料コピーしてなかった~って、だけで注意されてェ…「褒めるんじゃなくて、注意するの、そこ?」って、マジ驚いちゃって…。
入社前は学生時代にしてきた事、「すごい経験してきたね」とか「だから話、面白いんだね」とか色々上げまくってくれてたのに、今は誰も評価してくれないって感じで…

ウチの会社って、なんかおかしくね?

ホッソン:
そ、そうだね。でもそれは、近年の売り手市場の新卒採用の状況がそうさせている部分があるかもだよ。だって、どの企業も新卒は欲しいけど新卒の数は限られている…となると、やはり「うちはこんなにいい企業だから、みんな入社して」とアピールするのは当然だし、就活生にかける言葉も自然に優しくなる。でも配属先の現場のみんなはそんな事は知ったこっちゃないわけで、日々の仕事で評価されるから。

あやなん:
(; ・`д・´)だーかーらー、
その仕事で💢、
評価されるような事をしても💢💢、
いまいち評価されないんですよ💢💢💢

そもそも、そんなに注意する事しかないんだったら何で私、採用したのって感じ? 学生の時の経験とかを評価されて入ったはずなのに、何一つとして仕事で評価されてないんですけどぉ~。

ホッソン:
まぁ、まぁー落ち着いてー! まだ仕事は始まったばかりじゃない。会社があやなんを採用した基準についてはね、説明できるけど、聞く?

あやなん:
…まぁ一応、聞いてみる。

◆そもそも何で採用されたの?

ホッソン:
まず、この表を見てみてー。

会社で働く上で必要な必須スキル、例えば、あやなんみたいに営業職だったら、「対人コミュニケーションスキル」が必須スキルと言えるかな。それが縦軸の「①必須条件」、そして横軸の「②カルチャーフィット」というのは要は「うちの会社に合うか合わないか」という要素になる。
この二つが合致して採用となるケースが多いね!
でも、最近は「カルチャーフィット」していれば、「必須条件」は後から習得してもらうというのも増えてきたねー。
あやなんの場合は家関連の資格もいっぱい持っているって話してくれたし、「話が面白いね」と評価されているからコミュニケーションスキルとかも合致している。
「カルチャーフィット」に関しては、僕はあやなんの会社の人事じゃないからわからないけど、前にあやなんの会社の人事から「明るくハキハキしてきちんと意見の言える子」が欲しいと言っていたから、そこの部分とかも合致しているから採用されたんだと思うけどね。

あやなん:
ふーん。でもでもぉ~、基準を満たして採用されたのに、何で上司とかには評価されないのイミフだわ。 人事が勝手に採用したから?

ホッソン:
いやいや、人事だけで採用を決める事はないよー。あやなんも何回も面接したでしょ? 現場の人とか色んな人の目で確認してフィルターをかけて、最終的に採用が決まるから。

あやなん:
そういえば、2次面接って、今の部長だった気がする…。それじゃ、現場の部長には学生の時の活動とかも評価されて入ったはずなのに、仕事になったら全く評価されないなんて…やっぱりおかしくね?

ホッソン:
面接してくれた部長は今の直属の上司の上司にあたる感じなのかな? 確かにその人に、あやなんのこういうところを評価して入社してもらったんだよー! と部署内で言ってもらわないと…あやなんも辛い部分はあるよね。

あやなん:
ほんとそれ!

ホッソン:
確かにあやなんが、プンプンする気持ちもわかるよ。でもだからこそ、人事制度は誰もが納得するようなきちんとした軸をもって運用していくのが大切なんだよね。

あやなん:
え!?待って人事制度って何?もしかして、それ使って私は評価されてる説ある?

ホッソン:
そうだね。入社したら会社ごとに決められている人事制度の評価基準に沿って評価されるんだけど…。

あやなん:
ちょっと、それ先に言ってよ!ってか、その評価基準とかすぐ教えてー。

ホッソン:
評価基準は会社によって違うから、一概には言えないんだけど…。

あやなん:
え~、細野さんでもわからない事とかあるんだ~。

ホッソン:
そうだね。残念ながら一般的な評価基準しかわからないんだ…。

あやなん:
その一般的な評価基準ってヤツでいいから、教えて~。

◆人事制度の評価基準って何?

ホッソン:
…わかった、じゃ一般的な人事制度なんだけど…3つの軸があるんだ。
考課制度(評価基準)、等級制度、賃金制度の3つになるんだけど、まずこの図を見てもらえる?

まず、あやなんに知って欲しいんだけど、会社というのは、何かしらの評価を必ずしているものなんだ。何を評価しているかというと、業績…簡単にいうと成果だね。つまり、基準とされる営業成績を達成したら、一定の評価をもらえるという事です。

あやなん:
わかるんだけど、それって新入社員がすぐに達成するのって、難しくね?

ホッソン:
うん、だから、ここの「業績目標ウェイト」と「行動目標のウェイト」の新入社員のパーセンテージを見てわかるように…業績目標の達成は全体の評価の30%ほどに設定されているんだ。残りの70%は何かというと「行動目標」になるね。行動目標というのは、仕事をする上でプロセスが重要って事。つまり、業績よりも行動の方が評価されるんだ。

ダメな行動というのは、例えば…
・挨拶の声が小さい
・遅刻する(たとえ1分でも)
・指示をきちんと遂行しない(資料をコピーしないとか)
・服装が乱れたまま、出社した
・言葉づかいがTPOに合っていない…
といった事が挙げられるけれど、どう? 心あたりとかある?

あやなん:
あっ挨拶の声が小さかったかも…ですぅ。

ホッソン:
うん、なるほど。小学1年生も「大きな声で挨拶をしよう」というところから、はじまるじゃない? 会社も似たようなところがあって、社会人として当たり前のルールというのをまず、行動として身に付けるというのがベースになっているから。特に1年目は、そういう部分がシビアに見られるんだ。

あやなん:
え! 挨拶の声だけ(じゃないけど…)で? おかしく…、ない…ですか?

ホッソン:
逆に挨拶も満足にできないのか?って思われちゃう事もあるよね。だから、あやなんもそういう行動から少し改めると…周りの人の評価も違ってくるんじゃないかな?

あやなん:
わかった…。まずは大きな声で挨拶することを意識します!

ホッソン:
頑張ってください! この業績目標と行動目標の達成を確認しながら、この「等級」というのが決まっていき、その「等級」が給料に紐づいている事が多いので、「等級」で「賃金」が決まる…。

あやなん:
え!? そうなると若手社員のうちは「行動」のパーセンテージが高いから、評価をあげるには「行動」が重要になる的なことですか!?

ホッソン:
いいところに気が付いたね! その通りです。でも、この事を全社員が知っていればいいのだけど、知らない人が多いから、あやなんのように矛盾を感じる人も出てきてしまうんだよね。

あやなん:
ヤバっ! 他の同期の子にも教えてあげなきゃ。

ホッソン:
そうだね。自分が意識していない「行動」が評価につながる事もあるから、普段の「行動」にも意識を向けるように、同期の子たちにも教えてあげてね。

あやなん:
ありがとうございます! 細野さん。マジ感謝しちゃいます。


ホッソン:
いやいや、また何かあったら声かけてもらって大丈夫だからね。

あやなん:
本当ですか? そうしたら、まだ疑問に思っている事があって…。

ホッソン:
(*´Д`)…あ、そうなんだ…。

(第②問へつづく)

◆第2問◆

◆第3問◆

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