#1 カメラと私、そして出会い
写真家とは「光と時間の魔術師」。
前職で所属していたカメラサークルのメンバーが表現した言葉です。
聞いたとき「うわ、その表現かっこいいな!」と思いました(笑)
写真はその一瞬を切り取り後世に残せる、人によってはかけがえのない、もしくは忌み嫌うような思い出まで焼き付けることができます。
写真を撮り始めたのは高校生の時。
気になる子が写真部だったという不純な動機でした(笑)
家にあった母のお下がりの超重い一眼レフ。
マニュアルしかないこのカメラを片手に何気ない日常を取っていました。
動機が不純であるがゆえに、自然と興味から離れて、いつのまにかカメラはどっかに行ってました(笑)
それからは旅行の時はコンデジを持ち歩いてはいましたが、
本格的にカメラを始めなおそうとは思ってもいませんでした。
それから10年が過ぎ、大学院の時にタイへ留学する機会を得られたときでした。
友人が何気なく「せっかく行くならカメラでも持っていけば?」
「まぁせっかく行くなら持っていって損はないか。タイのお寺とか景色とか撮るかー」と思い、今度は自分のお金で中古の一眼レフを購入。
撮り方を勉強しようとネットサーフィンしているときに、とある写真に出会い、衝撃を受けました。
その写真は、被写体がまるで目の前にいるような、表情豊かに、どして躍動感を感じさせる写真でした。
今思うとまさに「光と時間の魔術師」のようでした。
「僕が撮りたいのはこれだ!」
と脳みそに電気が走ったように衝撃を受け、この写真家*の作品を夜通し眺めてたのを覚えています(笑)
景色よりも”人々”にフォーカスし、その生活に触れる旅と写真を残したい。
あの写真家を目標に、カメラを片手にタイ国内や周辺国を回りました。
わざと飛行機ではなくバスにしたりして、ローカル感を楽しみながら。
あの時に出会った人々は、みんな優しく接してくれて、笑顔にあふれていました。
そんな彼らとの想い出は、写真という記録に残り、数年たった今でも見るたびに記憶を呼び戻す。
だから写真は素晴らしい。だからやめられん(笑)
*三井昌志さんという写真家の方です。
https://tabisora.com/