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40オーバーの中年が、小学生に度胸で負けた件

その時、僕は自転車に乗っていた
前方には、小学3~4年生くらいの男の子が自転車を漕いでいる


ブオォォオオオオンンン! ブオオオォォン!!

(っ!! この音は・・・まさか・・・)

悪い予感は当たっていた!
左前方に見えるコンビニの駐車場で、若いヤンチャ達がバイクを爆音でふかしていたのだ!


幸いコンビニの駐車場は広かったので、バイクから道路まではある程度の距離があり、横を通り過ぎる分には問題はない

しかし、安心はできなかった
その後、バイクを爆音でふかしながら、こちら側と同じ車道を走り真横を通り過ぎる状況は避けたい!


僕はHSP気質で、音には特に敏感なのである
過剰なバイクの爆音は、心臓に負担がかかり、恐怖を感じてしまうのだ
これは過去に経験済みなので、なんとかしてこの状況は避けたいと思った


このような理由から、僕は反対車線に移動した(=逃げた!)


さっきまで走っていた道路をちらっと見ると、小学生の男の子は、そのまま自転車を走らせている


・・・結局、バイクは来なかった


安心すると同時にふと思った

(あ。・・・僕って、小学生の男の子に度胸で負けている・・・)

自分の気の弱さを痛感した瞬間だった


「弱虫」

この言葉が脳裏に浮かんだ


いつから、こんなに気が弱くなったのだろうか


小学生にスポーツで負けたのなら納得はできる
40オーバーの中年になると、明らかに肉体が衰えるからだ
これは、しかたがない

しかし、精神で負けたのはショックだった!
なぜなら、精神は年を重ねるほどに熟成されるものと思っていたからだ


でも、見方を変えればリスク回避能力が高まっているとも言えるのではないだろうか

人間の最終目的は、死なずに生き延びること
そうであるなら、少しでも死に至る可能性のあることを排除する選択の決断は、長年の人生経験による学習の賜物とも受け取ることができる


・・・てゆーか、ただの言い訳だろ!

どうやら大人になると、固い言葉表現を多用してもっともらしい説明をしては、自分を正当化させたくなるものらしい・・・
つまりは、素直ではないのだ


素直に負けを認めろよ!

・・・はい、すみません


バイクの爆音に対して、中年の僕より、小学生の少年の方が度胸があった

それが事実である


振り返れば、小さい頃から怖がりだった

お化け屋敷とか、ジェットコースターとか、雷とか、犬とか怖かったし・・・
そういえば、小学生の頃には女子に弱虫と言われたこともあったなぁ・・・

それでも、高校生の頃は自転車で40分かけて3年間通学していた
今やってみろと言われたら、多分できない
肉体的に無理ではなく、夏季にかけての雷が怖いからできないのだ。
雷の恐怖の中を、40分も耐えしのぐ
今の僕にとっては、地獄であり無理ゲーである

40オーバーの今より、高校生の頃の自分の方が度胸があったのかもしれない


大人になると、実は臆病になっていくのかもしれないね・・・


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