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不確かな者|詩

確たるものはこの世に存在しない
皆変化しながら水の流れによって
変容して行くのに

女狐の戯言 思い込みの片想い
醜い顔なら仮面を外すな

鋭利な切先でアイツの喉元を切り裂いた
そこから流れ出たのは虚言
真実なんて何処にもないんだよ、と
笑いながら息絶えた

握りしめた拳を開いても空っぽ
私の無能さが空に映し出される
無知で愚鈍な私を必要とする人は
この世に存在しない

真っ黒な冷たさに身を投げた
沈んで行けばいい 私など
ガラクタの様な私

価値ない私の言葉は塵と消えた
もう誰にも気付かれない
私が居た事すら1秒後には忘れてる

書き残した小説 書きかけが
ENDの言葉を待っている

けれどもう手遅れ
プロットは出来ていた
あとは書くだけだった

けれどもう力尽きた
生きる事すら
人を信じる事すら

初めはなかった
だから終わりもない

『END』の文字だけ虚しく宙を舞う


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