【私の仕事】 忘備録(56)痩身機器の直輸入プロジェクト その1
◆この記事の内容:
日本製の痩身機器は高いので中国人ママさんから中国製の直輸入を依頼されたことを書いています。
【私の仕事】 忘備録(55)エステ店のママさんと痩身機器の調査からのつづきです。
お客さんの減少
ママさんが大阪市内で経営するエステ店も、昨年よりお客さんは減っていました。それは全体的に他のエステ店も同じ状況でした。ママさんがお客さんとして、大阪市内のエステ店を回って体験し詳しく調べたようでした。
ママさんが言うには「どのエステ店も1回の施術はすごく安くなっているわ。その代わり、ファイシャル、お腹、脚部分など細かく施術コース分けて、お客さんが好きなコースを選べるようにしているけど、何回も来店することになり、結局は高いお金を払うことになっているわ。」
「それはそうでしょう。お店側もお客さんに何回も来店してもらった方が、別のコースも薦めることもできるし。それに痩身エステって、一発で痩せたりしないでしょ。」と僕は言った。
痩身機器の実演セミナー
「それが、あるのよ。この前、台湾でエステ店やっている友達が、上海に行って、中国製の痩身機器を使ったセミナーに参加したの。そのときの動画をラインで送ってきたのよ。」
ほらっ、とママさんは自分のスマホでその映像を見せてくれた。
立派なホテルの中でセミナーをやってきて、たくさんの女性が写っていた。食事をしている映像もあった。実演セミナーでよくみる光景だ。すごいのは、痩身機器を使って女性のお腹の脂肪をぐいぐい吸引している映像だ。次女性の表情はちょっと痛そうだ。
それと気になったのは、エステ店の女性オーナーたちが、痩身機器とその専用痩身オイルをそのセミナー会場でお金を出して買っている場面が写っていた。しかもセミナー側が、その大金をすぐよこで積み上げている。ようするに、「この痩身機器を導入したエステ店は、このようにたくさんのお金を手にすることできます」とアピールしているようだ。
高い値段でもはやい効果
ママさんは言う、「中国では、すぐ効果がでるのが好きなの。日本のエステのように、何回も通って、ちょっとづつ痩せるより、その日に分かるくらい痩せないとダメなの。それができるのが、この機器よ。これを買いたいので調べてちょーだいね。」
「ちょっと待って。メーカー側も代理店契約とか結んでいるはずだよ。調べてみるけど、簡単ではないよ」と僕は言った。
ママさんの考えはこうだ。
性能の良い痩身機器を買って、痩身コースのメニューを増やして、なんとか売上を伸ばしたい。安い値段で何回も施術してもらうより、高い値段でも1回で効果がでる方がお客さんにとっても嬉しいはず。他のどの店もまだ持っていない痩身機器さえ手に入れば、絶対成功する。
痩身エステの場合、よい機器をもっているか、そうでないかがお店を左右する。だから、性能のよい機器、効果がはやい機器を直輸入したい。
各関係役所及び業者とコンタクト
ママさんは日本語がそれほど上手ではないので、大阪税関、大阪府庁薬務課、区役所、保健所、通関業者などへ申請や問い合わせ、また、海外のメーカー、商社へのコンタクトなど全面的に僕が動くことになった。毎日どこかの担当と会って打ち合わせしたり、書類を作成したり、メールしたりしながら、検討するポイントが分かってきた。
2つのポイント
ママさんが欲しい痩身機器(機器+専用オイル)を直輸入するには2つのポイントがあった。
● 申請・許可が必要
個人で使用するなら不要だが、商売として店で使う場合には、いろんな申請や許可書を取ることが必要。また、日本で初めて輸入するモノの場合、その仕様書やカタログ、明細、諸元など準備して、予め通関業者を通して税関へ打診しておく必要がある。
また、痩身専用オイルは、医薬品外品なので、成分表や明細をメーカーから入手し、輸入後日本で使ってもよいか、役所や保健所などに申請し、許可をもらわなければ営業できない。
● 費用を安く
本体価格(痩身機器の値段)+特殊梱包費+海上輸送費+海上保険費+通関費用+関税+輸入消費税+国内運搬費など、さまざまな費用がかかる。当然ながらできるだけ安く輸入したい。
輸入消費税
初めて外国から輸入した人が忘れがちなのは、この輸入消費税10%。輸入時に支払う必要がある。これはモノが高い金額のとき大変だ。
例えば、10000ドルのモノを輸入するとき、それに輸送費や保険料などさまざまな費用を足します。(CIF価格という) その価格に対して、10%のお金の支払いが必要になります。
為替が1ドル107円の場合、10000ドルは、1070000円。この10%は107000円。
さらに、関税がかかります。モノによって関税の%はバラバラです。5%の場合もあるし、モノによっては40%のモノもある。
このあたりは輸入する前によく考えておかないと、日本製の同等品を買った場合と、結局は同じくらいの金額になることがよくある。
どうやら、ママさんが職輸入したい痩身機器は日本ではまだ輸入実績がない特殊な製品でなので、いろいろ製品データや許可が必要なことが分かった。ほぼ毎日、大阪税関と大阪府庁薬務課の担当と電話とメールでコンタクトするようになった。ただし、そのおかげで、色々アイデアが出てきた。
【私の仕事】 忘備録(57)痩身機器の直輸入プロジェクト その2 へつづく。。。
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よい子の皆さまは読まないでくださいね。
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