【私の仕事】 忘備録(27)国際振込詐欺 5「詐欺師に叱られる」
【私の仕事】 忘備録(26)国際振込詐欺 4「詐欺師から現金の写真」からのつづきです。
◆この記事の内容:
調子に乗り過ぎて詐欺師から、ついに叱られたことを書いています。
外為法違反
詐欺師からLINEで送ってきた大金の写真!
米軍の将校なのに、大金を外国に送るって、あんた、「外為法」を知らないの?とバカにした内容をLINEで送り、こちらからLINE電話を掛け続けると、、、
LINEでのやりとり
詐欺師は、LINE電話には出ず、「送り先の詳細を教えてくれ。」を気が狂ったように何回もLINEで送ってくる。
僕は、英訳している時間がないので、日本語のまま、「外為法違反」に関するURLを詐欺師にを送った。
そして、「あなたと同じように、多くの米軍関係者は、僕に同じことを頼んでくるのですよ。」と付け加えた。これは、事実。1年に2、3回ある。同じ内容、同じ振込詐欺の手口だ。
👇 のらりくらりと、ひっぱると、詐欺師は、なんと!日本語でLINEしてきた。
引き続送ってきた。「送り先の詳細を教えてくれ。」だ。もう50回くらい、この英文を送ってきた。
僕は、「とにかく安心してください!いつでもあなたを助ける。」「それに、あなたは米軍だ。すべての日本人は米軍を尊敬しているんだよ。在米軍がいるから日本は生きていけるんだよ。」とまったく関係ない文章を英語でつくって、50回以上、相手のLINEへ送ってやった。
詐欺師は予想通り「いったいなんの話だ?!」と返事が返ってくる。当然だ。僕は楽しくて仕方ない。
大阪府警のサイバー犯罪窓口
とにかく、のらりくらりと、こっちの住所など、詐欺師になかなか伝えず、
今度は「大阪府警のサイバー犯罪に対するURL」を詐欺師に送ってあげた。
僕は、「どうかここにコンタクトして!警察は必ずあなたを助けますよ!」と打った。相手の反応を楽しみたかった。すると、
詐欺師は「君を信じる。彼らではダメなんだ。」「どうか理解して欲しい。」こんどは懇願してきた(笑)
このあたりになってくると、僕は面白くてしょうがない。
僕はさらに「大丈夫だよ!僕は警察に属しているから。」と打った。ほんと愉快だ。でも眠いから、英語むちゃくくちゃだ。
詐欺師は「あなたが警察でないことはわかってるよ。」とすぐLINEしてきた。やっぱりバレている。。(笑)
詐欺師:「君にお金を梱包して、あなたのところへ送ろうとしてるんだ。理解できてる?」
僕:「あんな少ないお金、要らないよ。お金はもっと持ってるよ。僕は会社を大阪と東京に3つも持ってるんだよ」☜ 実際、大阪で会社はやっているが、東京は嘘だ。勢いで打ってしまった。
詐欺師:「俺はお前がお金を要らないとか関係ない。保管してくれと言ってるんだ。」
僕:「だから、大阪府警に連絡してよ。絶対、協力してくれるよ。」
このとき、あっそうだ。相手は、お金を私にくれるとは言ってない。え!じゃ、僕は何ためにこの大金を預かるんだっだけ?
夜中からずっとこの相手とLINEや電話でやりとりしてるので、眠気で頭ボケてきたのか。。。
違う違う! この手の詐欺師は、必ず最後に「ちょっとトラブルが発生した。解決のためにお金を送って欲しい。荷物の大金が到着したら、そこから使っていいから!」を言ってくる。僕がこのパターンを知っていたので、先走って「お金要らないよ」を言ってしまった。でも、相手はまだ「お金をくれる」とは言ってない。失敗した。僕は「知っているのに、知らないふり」は下手だ。
家内に叱られる
こんなふうに夜中にLINEを通して、詐欺師と英語でガンガンやってるので、隣の部屋で寝ている家内から「shut up!」と叱られた。時計を見ると夜中3時半だ。関係ないが、家内の方が僕より英語の発音は上手だ。
僕は詐欺師に「ごめん、怒られたから、やっぱりLINEにしようよ。」と言った。
すぐ、詐欺師とLINEを再開した。詐欺師は、とにかくこっそりと僕にその大金を送りたいと強く主張する。「そうしないと、危険なんだ」と言う。
危険な状態で困っているなら、「警察だよ」と僕は、ふざけて大阪府警の連絡先を教えてあげた。「彼ら(警察)は英語も話すよ」もLINEで付け加えてあげた。
詐欺師に叱られる
とうとう、
詐欺師は、「LINEしてくるな!でないとブロックする!」
面白すぎる。LINE申請してきた詐欺師が、僕をブロックするなんて。。。
僕:「20年前、イラクに仕事で多くの日本の車両を輸出した経験がある。(貿易業務は慣れているので)あなたの姓名、住所、電話番号、詳細を知らせて欲しい。」
詐欺師:「お前は、つ●●か?(差別用語)耳が悪いのか?もう、二度と俺にLINEしてくるな!」
僕は、詐欺師に叱られてしまった。。。
めげずにさらに、僕は
「昨日、せっかくあなたの情報をすべて登録して友達になってのに。。」と追い打ちをかけて、からかった。
面白くてしょうがない。ただ、ここまでひつこくすると、こっちが訴えられてしまう。(笑)
やっぱり急いで1秒で打つので、英単語が間違っている。おはずかしい。
たぶん、相手は日本人だと思う。朝、昼、夜と日本時間でやりとりしたし、LINE電話で実際に数回、話した。相手の英語は上手だった。
でも、もしかすると、LINEを打つ人と、LINE電話に出る人は別人かもしれない。二人体制かな?
とうとう詐欺師は僕をブロックした!
この後、すぐに詐欺師の「キムゴッドウイン」は、自分のアカウントをFacebookから削除した。
わかったこと
僕は、打ち込みの英語はダメだ。老眼のせいだ。今回、パソコンを使ってLINEをしたが、打つスピードが以前に比べて落ちている。
話す方がまだ大丈夫なようだ。長時間話した。相手は、本当に流暢な英語だった。アジア系の英語ではない。たぶん、本当の外人を用意しているのだろう。相手は「米軍でイラクからかけているよ。」の雰囲気を出すためか、LINE電話のとき聞こえ難くするためにバックノイズを増やしてた。
また、A「知らないのに、知っているふり」と、B「知っているのに、知らないふり」とでは、Bのほうが難しい。
わざと騙されていることを詐欺師に悟られないように英語でLINEしたり電話するのは、自分にとっては非常に難しい。
だから、途中から僕は、詐欺師の質問に対して、答えになっていない文章を返すことを繰り返した。「まだらボケ」のように。この方法なら楽だ。
中東地域担当
今回の詐欺師は米軍でイラクに従事していると言った。
僕は会社に入ってすぐ、中東担当になった。車両を輸出する営業マンだ。当時、その会社はイラクへ最も多くの製品を出荷していた。それからすぐ湾岸戦争が起こった。僕自身、一般の人よりはイラクについての知識は少しあるかもしれない。アラビア語もほんの少しだけわかる。
今回のような国際振込詐欺の場合、こちらの詳細な住所や電話番号を教えると、しばらくして、必ず次のような連絡がくる。
「ちょっと送るための費用が発生した。荷物は船にもう載っているが、ストップしている。送り先を言うので、そこへ送金してくれ。その代わりにお礼はする。荷物が付いたら、送ってくれた分と手数料を使ってくれ。」だ。
荷物なんか届かないから何とでも言える。
これが、詐欺師の最終目的。
「オレ、オレだ。事故した。いますぐお金がいる。今から言うとこへお金を送ってくれ。」これと同じ。
今回、国際振込詐欺師が必ず言う最後の要求を聞くことができなかった。僕がひつこくからかい過ぎて、相手がもう「連絡してくるな!」って言われてしまったからだ。失敗した。
まとめ
それにしても、こんな昔流行った典型的な詐欺を、まだやっるんだと懐かしく思った。ということはひっかかる人がいるのか。。
2日間、長時間、LINEと電話でさまざまな話をしたので、英語の勉強にもなったし、楽しかった。
最後は、詐欺師に「もう絶対、LINEしてくるな!」って言われてしまった。
今日はもう、あの詐欺師からLINEがこないので、なんか急にさみしい(笑)。祭りが終わった後のような感じだ。
下記は、「キムゴッドウイン」が、僕にfacebookメッセンジャーで送ってきたLINEのQRコードだ。
「ゴットウインキム」どこいったの?(笑)
*このnoteで書いてある記事はすべて実話です。「忘備録」として書いています。