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恋愛小説集

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青春。甘くほろ苦い季節。
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#短編小説

短編小説『たんたんと』前編

「ふたりとも、笑って。はい、チーズ!」 「きゃーーッ!」 砂浜で、母親のとなりに寄り添う…

鯱寿典
3年前
113

短編小説『たんたんと』後編

「湊人、お帰り。学校はどうだった?」 「別に......」 「なんだ、湊人。母親に向かってその…

鯱寿典
3年前
110

短編小説 『赤く、青く、真白く』前編

市内の公立高校の廊下。 「茉優、次、大島の授業だねぇ」楓は、ニシシ、とにやけ顔で、肘でコ…

鯱寿典
3年前
87

短編小説 『赤く、青く、真白く』中編

翌日、茉優が約束の場所に行くと、大島は先にベンチに座って待っていました。茉優の姿を見つけ…

鯱寿典
3年前
101

短編小説『赤く、青く、真白く』後編

茉優はどうしても楓と直接話がしたくて、楓の家を訪れていました。 「楓、山下さんがいらっし…

鯱寿典
3年前
95

短編小説『in the springtime of my life』

「私のこと好き?」 耳元でそう優しく囁きながら、彼女は俺の太ももに、そっとその白い指先を…

鯱寿典
3年前
124

短編小説 『空のブルーと海のブルー』

「ねえ、海渡。鳥っていいよね」 俺たちは放課後、学校の屋上で寝そべって、夏の夕暮れの空をぼんやりと眺めていた。空美はその青空を自由に飛び回る1羽の鳶を見つけ、ため息混じりに呟いた。 * 俺たちは二人とも部活をやっていない。誰もが中学、高校では一度くらいはクラブ活動をするものではあるのだろうが、俺たちには全く無縁なことだった。 空美は学校帰りに女子から「遊びに行こうよ」と、よく誘われてはいたが、ほとんど行かなかった。 高校に入学したての頃、「なぜ女子と一緒に遊びに行か

短編小説 『僕の町に旅の一座がやって来た』

「母さん、いつやって来るの?母さんの言ってた旅一座」 「話だけさんざん聞かされて。本当に…

鯱寿典
3年前
75

短編小説『愛の迷路のその先に』

「私は決して別れる気などはございませんから」 紗季の浮気相手の男の妻はきっぱりとそう言い…

鯱寿典
3年前
75

短編小説 『大理と日向子』

ふたりは、心地よい希望に満ちた光を、その純真無垢ないのちに浴び、ほとんど同時に、この世に…

鯱寿典
3年前
77