黄菖蒲
雨音を
讃えるように
黄菖蒲の
耳をそばだて
光りおり
どのくらいぶりだろうか。
見事な梅の樹をみつけてからというものずっとその傍で体を動かしていたから、こうしてこの場所をゆったりと歩くことが随分と減ってしまった。
*
雨の湿地帯に足を踏み入れると、杜若の静かなる黄色の輝きが雨に打たれていた。
雨に濡れた木道が空の光をやわらかに跳ね返す、その明るさがこの黄色を何ともやさしくする。
晴れた日にはせせらぎの輝きが美しいこの場所でも。
葉には雨の真珠の湛えられ、黄色の花のいよいよ美しく。
調べてみれば、この花は「黄菖蒲」という名の外来種だそう。
繁殖力がとても強く、在来種との穏やかな共存は難しいのだとか。
自然は容赦がない。
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