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一歩一歩

山の中に、上までは見えない階段があった。実際に登ってみたら予想以上に続いていた。しかもひとつひとつの段差が大きくて、登りきるのにかなりの力が必要だった。

途中でひと息つき、振り返ってみた。崖に立ってるのかと思うくらいの急勾配だった、一瞬足がすくんだ。…我ながらよく登ったなぁと思った。

何かに挑戦をする時は、自分に出来るだろうか…?と、多かれ少なかれ不安や恐怖を感じる。でも、こうして上だけを見ていたら恐怖を感じなかった。余計なことを考える暇はなかった、夢中だった。

自分が思っている以上に、自分に出来ることはあるのかもしれない。




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