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読書記録『錦繍』宮本輝
どーも、かざまさです。
読書記録は手帳につけているのですが、こっちにも残そうかと思います。
良作は共有したいので。
宮本輝の『錦繍』です。
あらすじ
とある事件によって、愛し合いながらも別れた夫婦が、偶然にも蔵王で再会する。
それをきっかけに文通でのやり取りが始まる。
二人の過去と現在が、文通の中で紡がれていく。
手に取ったきっかけ
人に宮本輝をおすすめされて。
この作品にしたのは、ビビッときたので。
心に残った言葉
命を奪うことが、最も悪いことだ。
人の命だけでなく、自分で自分の命を絶つことも同じなのだ。
この言葉は、作中に出てくるとあるお婆ちゃんの言葉です。
お婆ちゃんは、戦争で亡くなった子どもたちにまた会えると思っています。
きっと生まれ変わって、人間として、目の前に現れるだろうと。
しかし、自ら命を絶っていた場合、もう二度と人間に生まれ変わることができないと信じています。
自ら命を絶つ行為の重さ、もう二度と会えない切なさを感じました。
もしも大切な人が命を絶とうとしていたら、力づくでも止めようと思いました。
もう二度と会えなくなってしまうから。
人間は変わって行く。
時々刻々と変わって行く不思議な生き物やなァ
この言葉は、作中の父の言葉です。
人間は、いつまでも同じではない。
良くも悪くも変化していく。
ずっと変わらない人もいるが、きっと見えない部分が変わっているのだと思います。
昔苦手だった人に再開してみたら、意外と平気だったとか、あるよね。
感想
とても美しい物語でした。
手紙のやり取りとは思えないほど、読みながら情景が想像出来ました。
今は手紙を使わずにやり取りするようになりましたが、手紙ゆえの丁寧な表現や優しさを感じられました。
内容は、読み始めた時からは考えられないほど、人の「生」と「死」の話でした。
それでも凄く重い話という訳でもなく、優しい気持ちになりながら読みました。
なぜだか、この物語が、私の心に深く刻まれています。
この作品を手に取って、本当に良かった。
久々に友達か親にでも、手紙を書こうかと思いました。
愛する人を大切にしようと、改めて思いました。
でも、男の浮気を許すのは、自分には出来ないなぁ……。
読書記録をこういう所に付けたのは初めてなので、こうした方がいいとかあればコメント頂けますと幸いです。
おわり