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予備自衛官系女子大生は炭酸飲料について語りたい。
はじめに。
私は中学の頃に音楽系の部活に入っていた。
夏休みはいつも、半分以上の日数を部活に費やして、部活の大会が終わったころには、夏休みも残り2週間を切っていた。
それが、中学生の頃の私にとっての、夏休みの日常であった。
今回は投稿企画に参加してみる。
夏の思い出は炭酸禁止
音楽系の部活で声を使う部活だった。
だから、夏の大会の時期になると喉に刺激を与えやすい食べ物は禁止令が部員全員に出されていた。
例を挙げると、炭酸飲料や、辛いもの、冷たいものであった。
さすがにアイスクリームなどは控えていたが、通っていた中学校から自宅まで、部活の行き帰りは当然徒歩である。
灼熱地獄の外の中を歩いて、家に着くころには当然喉は乾ききっているわけで。正直、冷蔵庫でよく冷やされた麦茶に氷を入れて飲むくらいのことはしていた。
多少の良心の呵責はあった。
ほかの部員はみんな真面目に守っているかもしれないのに、自分だけ麦茶に氷を入れていていいのだろうかという葛藤。
当時の私は、ほかの部員に悪いとは思いつつも、暑いなか帰ってきて冷えた飲み物を飲みたいと思うのは当然だから、とこれくらいは仕方ないという気持ちで容認していた。
私自身、炭酸系飲料は大好きなので、ほぼ毎日何かしら飲んでいる。
(健康に悪いのは承知である)
なので、中学時代の部活の刺激物禁止令はかなりしんどかった。
大好きな炭酸飲料をしばらく飲めない(だいたい1か月くらい)のは、精神的にきつかった。
とはいえ、やはり大会で勝ち残りたい気持ちはあったし、夏の大会でいいものをつくるために半年以上の時間をかけているのだから、ここであきらめるわけにはいかない、という気持ちで炭酸系の飲み物などを断っていた。
部活の大会が終われば、刺激物禁止令はおしまいになる。
大会が終わって会場から中学校の最寄り駅まで戻ってきて、顧問が私費で買ってくれたアイスクリームや炭酸系飲料を食べたり飲んだりするとき、
「今年も夏が終わるんだ」とそう思っていた。
いまでは、音楽系の世界から少し離れて自衛官を目指すようになって、夏の大会だとか、演奏会前の刺激物禁止令とは無縁になったが、この暑い夏の時期に炭酸飲料のペットボトルを開けてコップに注ぐとき、ふと過ぎ去った夏を思い出して、感傷に浸ってしまう。
不自由なことはありながらも、仲間たちと涙あり、笑いありで充実した中学校3年間であった。
おわりに。
投稿企画で面白そうなものを見つけたので、応募締め切りぎりぎりではあるが投稿してみた。
今後も面白そうなものがあれば都度都度参加したい(願望)
しばらくの間炭酸飲料やアイスクリームなどが食べられないため、フラストレーションのようなものはそれなりにあったが、大会終了後の刺激物解禁後はじめて飲む炭酸飲料は、いつもの数倍おいしくて、なんだかさみしくなる味でもあった。
炭酸飲料はいろいろなものがあるが、私が特に好きなのは三ツ矢サイダーとラムネである。理由は特にないけど夏っぽくて涼やかだからだ。
最近はあまりにも暑くて、夏の良さを味わうような余裕はどこにもないが、せめて食べるものや飲むもので季節の移ろいを感じられる、そんな余裕のある大人になりたいものである。