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「BAD LANDS バッド・ランズ」を見た(ネタバレあり)

この映画は、かなりざっくりいいますと、特殊詐欺グループの「3塁コーチ」と言われる、現場で受け子たちに指示を出す役割で生活している、橋岡煉梨(ネリ:安藤サクラさん)が、あるきっかけで大金を手に入れたことにより、様々なトラブルに巻き込めれていくというお話です。

そのグループの一員で「名簿屋」と呼ばれている、表向きはNPO法人の理事長役の生瀬勝久さんが、表の顔を持ちながら、裏で別の顔を持つという怪く且つ怖さを秘めた役をとても自然に演じていいました。こういう役は本当にハマり役ですね。
あと、天童よしみさんも一瞬登場するのですが、舞台の経験が長いからでしょうか、失礼ながら演技がとてもよく、好感が持てました。

ただ、全般的には少し気になる点も多く、自分的にはハマらなかった映画でした。

まず気になったのは、終盤で、弟である矢代穣(ジョー:山田涼介さん)が起こした行動についてです。
流れからすると、あってもいい展開だと思いますが、そもそも橋岡煉梨と矢代穣は血の繋がりがない姉弟という前提情報がありました。これに加え、ジョーは勝手にギャンブルでとんでもない借金を作った上に、押し込みまでやらかすという向こう見ずな性格があるという流れがあり、それほど、姉弟の絆的な表現が1シーンを除いてなかったように感じました。
それを前提とすると、弟が自分を犠牲にしてまで起こした終盤の行動は、違和感を感じましたし、エンディングへ向けてのご都合主義的なところを感じてしまいました。

加えて、警察が、グループの一員の元カノから情報を得て、最終的にアジトに踏み込んでいくシーンも、対象となったメンバーの掘り下げが足りていない印象を受けました。

エンディングとしては、ネリがジョーや曼荼羅(宇崎竜童さん)の犠牲がありながら、最終的には自由の身になるというエンディングも、これまでの違和感があるためか、自分自身が今、色々手探りの状態で毎日モヤモヤした思いを抱えながら生きているから、非常に上手く展開していくストーリーに素直に共感ができないのか、今ひとつ飲み込み難く感じました。

細かいところを挙げると、主にジョー使うカタカナ英語がとても気になりました。何かのこだわりなのでしょうか?原作にあるのでしょうか?もともと、なんでもカタカナで表現する事に抵抗があるのと、まるまる一フレーズカタカナ英語で言うことの今が理解できませんでした。
その辺が気になって、話に集中ができないところがありました。

それではまた次回!

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