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【注意】融資保証金詐欺の手口と実態!

「オレオレ詐欺」をはじめとして「還付金詐欺」「架空請求詐欺」「高額投資詐欺」などに代表される、いわゆる「振り込め詐欺」は巧妙で悪質な進化を続けています。
こうした手口の中に「融資保証金詐欺」があります。
先日、私のところにご相談に見えた方が、融資保証金詐欺と思われる被害に直面しましたが、間一髪のところで切り抜けることができました。

融資保証詐欺とは

今回は、融資保証金詐欺の実態と手口について、抑止力の意味を含めて皆さまにお伝えしたいと思います。

無担保、実質無利子、保証人不要

11月某日、Sさんという女性から、「何か怪しい感じがするので、相談に乗ってほしい」と
弊社ホームページ経由でお問い合わせをいただきました。

SさんはECサイトを運営する自営業者さんです。
今回、運転資金を融資により調達したいと考えて、インターネットで情報収集をしていたところ、「即日融資実行可!」「無担保、実質無利子、保証人不要」という飛びつきたくなるような条件を謳っているホームページを見つけました。

そのホームページには「事業者向け融資を申し込んだお客様には、無料で経営に関するアドバイスも提供!」といった文言もあり、Sさんは「いい会社を見つけたかも…」と軽い気持ちでアプローチしたのでした。

必要書類はコレだけです

ホームページには会社の電話番号が載っていなかったため、Sさんはメールで融資について問い合わせをしました。

すると、メールで「コロナ対策支援として、弊社指定の『売上状況確認書』と『本人確認書類』だけを提出すれば、通常年率2.97%のところを3年間実質無利子で融資いたします。ただし、キャンペーン期間だけの特典となります」というメッセージとともに、貸出条件書・返済明細書・金銭消費貸借契約書(案)・売上状況確認書が送られてきました。

なお、メールには「担当者名」や「担当部署」の記載はなく、署名欄にも「会社名」「HPアドレス」「代表メール」しか書かれておらず、代表電話番号や会社所在地はわからないままです。
しかし、Sさんは「こんなに簡単に融資が受けられる世の中になったのね」と受け止め、指定された売上状況報告書を作成して、本人確認書類とともに返送してしまいました。

通常、法人や個人事業主が金融機関から融資を受けようと思えば、会社謄本や開業届、印鑑証明書、直近3年分の決算書や確定申告書、事業計画書、数値計画書(事業収支・投資計画・資金繰り計画など)といった様々な資料を用意する必要があります。
所定の「売上状況報告書」だけを提出して融資が受けられるなど、融資に明るい専門家が聞けば「ありえない!」ということになります.

Sさんもこれが自分の事業の取引であればもっと慎重になったのでしょうが、多くの経営者と同様に融資に慣れていないため、「少しでもよい条件で資金調達がしたい」という期待と願望から、相手のペースで進んでしまったのでしょう。

先に保証金を振り込んでください

話(といってもメールのやり取りのみですが)はとんとん拍子に進み、Sさんは言われるままに契約書に判を押してスマホカメラで撮影し、データを先方に送りました。
というのも、「Excel・Wordでの書類の受け取りは出来ません。PDF・画像でお願いいたします」と指示されたからですが、一般的な企業(ましてやファイナンス会社!)でこうした対応がおかしいことは少し考えればわかることです。

Sさんもだんだんと「おや?」と思い始めたところに、「契約第○条に基づき、期日前返済をもって、自己保全・自己負担を行い本契約期間の本契約保証を保証会社から受けられます。つきましては、契約前に○○万円を支払ってください」という指示があったのです。

ここに至ってSさんも「これはおかしいのでは?」と考え、弊社に相談したのでした。

ここがヘンだよこの会社

私はすぐに「詐欺かもしれない…」と考え、これまで受け取った書類をすべて精査してみました。
すると驚くことに、次から次へと不審な点が…(-_-;;)

・契約書に記載された会社住所にその名称の建物がない
・逆に、その建物は2ブロック隣にある
・保証会社が存在しない(架空会社)
・保証会社の住所が存在しない
・会社は東京、請求書記載の振込口座は福岡、振込名義人は個人名(経理部の社員名義とのこと…そんなことある?)
・ホームページに貸金業者の登録情報の記載がない

などなど…

金銭消費貸借契約書や貸出条件書、返済明細書などの書類は、一見もっともらしく作られてはいますが、専門家が見れば突っ込みどころ満載でした(笑)

その結果、私は「これは融資保証金詐欺の可能性がある」であると考えたのです。

後日談…

私はSさんにこの融資取引を進めてはいけない旨を説明し、これ以上の個人情報を先方に開示することを避けるために、何があっても一切コンタクトしないようアドバイスいたしました。
また同時に、今後の被害を未然に防ぐ一助になるよう、警察にこれまでの経緯を説明しておくことを勧めました。
まぁ、詐欺は立件するのが難しいようなので、警察がどれほど本気になってくれるかはわかりませんが…

Sさんのもとには、その後1~2度メールが来たそうですが、その後は音信不通だそうです。
なお、その会社のホームページは今でも公開されたままです(苦笑)
その後、Sさんは弊社の融資サポートを活用して、日本政策金融公庫から融資を受けることとなりました。

融資のために「保証金が事前に必要」は詐欺です!

健全な貸金業者であれば、融資を前提に現金の振り込みを要求することは絶対にありません。
そのような要求をされたら「振り込め詐欺」だと考えて差し支えありませんので、現金を振り込まないことはもちろん、絶対にかかわってはいけません。

「なんか変だな?」「これ、おかしいのでは…」というように、少しでも疑問に思ったら、近くの融資に強い専門家に確認・相談することをおススメします。
もし、相談できる専門家が近くにいない場合には、資金調達ドクターである弊社までお気軽にお問い合わせください。
全力で対応させていただきます!

資金調達ドクター/株式会社ケイズ・マネジメント


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