そうだ、カヨラボライダースを作ろう。 #3 経糸と概念の鋲
こんにちは、ファイバーアート・イノベーターのカヨサトーです。
カヨラボライダースを作ろうとはじめたレポートも3回目。いよいよ織機と経糸がつながりますよ~。
おさらい
そうだ、カヨラボライダースを作ろう。#1
そうだ、カヨラボライダースを作ろう。#2
1.ののつぎ
整経した経糸を、織機の根糸に繋ぐ工程。
整経で死守した綾に竹を通して、バッテンの順番通りに、ののつぎ、機結び等と呼ばれる結び目が小さくなる結び方で、一本一本結んでいく。
332本あるのだけど、色が次々に変わっていくので飽きずに取り組むことができる。
2.巻き取り
結び終わったら、手櫛で整えて引っ張り、テンションをかけながら均一に巻いていく。1人での巻き取り作業は工夫が必要で、結構大変。整っていく経糸に嬉しさを増す。
巻き終えたら、手前の織りつけに経糸の束を括っていく。張りが一定になるように確かめながら、二回堅結びでキメる。これが決まっていないと、織る時に張りの差が出てきて波打ったり一部がボヨボヨになったりしてしまう。
暫く糸を馴染ませて、織り始めるのだ!のだのだ!
3.織りはじめ
経糸のテンションが整えば、もう織ることができる。時は10月19日になっていた。長かったねー。
右袖左袖から織り始める。経糸にノットで外径を締めていき、色を注いでいく感じで織っていく。時々ノッティングを入れつつ、糸を混ぜて混ぜて平織をする。経糸の色がぽつぽつ点描のように見えてくる。緯糸の太さの方がかなり太いから、経糸の色はやはり遠くに行ってしまう。
4.ノッティング
ライダースジャケットにはとんがりコーン(鋲)がついているでしょ?カヨラボライダースにはもふもふのやわらか~い鋲の概念がついているのだっ。
概念なのよ、鋲は。痛くなくっていいの。もふもふでも、やわらか~くても、鋲だと言えば鋲なのよ。パンクロックなのよ。概念だって鋲なのよ。
これをノッティングという技法で織り出す。経糸に緯糸を結びつけながら織っていく、絨毯でよく用いられる技法。
ノッティング部分と平織部分で段差ができ、概念は完成する。毛足の立ち上がりをなでると心地よい。下絵の模造紙を当てながら、柄付きやカーブの形に注意しながら織り進めていく。
5.世界を創る
経糸の右側と左側、糸の色の世界観を変えていた。右は赤っぽく、左に行くと青っぽく。今、両袖を織っているのだけど、右袖と左袖で世界観を変えたくてそのようにしたのだ。赤っぽい経糸には青っぽい緯糸で夜明けのイメージ。青っぽい経糸には赤っぽい緯糸で夕暮れのイメージ。右と左でそれぞれの朝と夜の間を表現する。補色に近い色が経緯に入ることによって、色彩に深みが出て空気感や立体感が増す、と、思っている。
両袖を同じ方向に織り進めると、1mの中からはみ出してしまう。一方は袖口から、一方は袖山から。おたがいに仲良く入るように配置している。これも、型の形に織るためにできる技だ。ノットで締めているから経糸を短く切ってもほつれない。本当に良い考えだったと織り始めてなお思った。
両袖織り終りで10月23日。
次回は後ろ身頃に入る。その後、前身頃や見返しなどをわしわし織っていくので、レポートをお楽しみに!!
レッツ、織り織り~!
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