生駒通子

g.o.a.t、note、ソナーズ、そして再びnoteへ。生駒通子です。 キュビズムと未来派の融合を目指して螺旋していきたいと思います。 日記をキュビズム律で綴ります。 蜻蛉にはたくさんの目がありますね。ではたくさんの耳をもつ生物はありますかあります。

生駒通子

g.o.a.t、note、ソナーズ、そして再びnoteへ。生駒通子です。 キュビズムと未来派の融合を目指して螺旋していきたいと思います。 日記をキュビズム律で綴ります。 蜻蛉にはたくさんの目がありますね。ではたくさんの耳をもつ生物はありますかあります。

最近の記事

見せても嫌いにならないでいて下さいますか?

見せても嫌いにならないでいて下さいますか? 私が好きな 私だけの 私たち / 私が嫌いな 私じゃない 私たち 廻りの方々のために / 厳重に / 大切に / 匿っていた 私たち 「書かずに 済まされるのでしたら 書きません」 私 という 症例たち 真ん中と 端っこが くびれて ひっついている / らしく あるのは嘘 です 共有しましょう 見たいのならば / 同じ欠片を 見せたからには 経験しましょう / 同じ 疼きを 忘れることは 許さない (a1)

    • 泥団子崩し

      第二稿 歩いてると泥にまみれるので 旅に出るなら泥を落としていきたい せっかくの旅日頃の泥なんて持ち込みたくないじゃん ってか 泥ついてると歩きにくいし足跡つくし 汚したくないし汚されたくもないし せっかく新しいリフィルはさんでくってのに 表紙は使い古しでいいのかな? ……それが己なんじゃね? なんつってみたりできるのも 旅に吹かれてるからだしね でも面倒だ日々の生ぬるめのシャワーじゃ ねちょねちょすばっかでちっとも落ちね ちょと褒められちゃてうれしからって磨きあげちゃたら

      • もっと見つめて(Остранение)

        日常=平凡⇒旅 日常≠平凡=異邦人 落ち合うのは生れ落ちた場所 おっかなびっくり効率悪いのごめんなさい生まれて初めて生まれたて まんまるでまるきりマーマレードまみれだからとりつくしまもなくて ぼんにゃりとした五枚の皮とてんで筋違いのところにある一つのヘソ 自転車だけが漕ぎなぞれるぐるぐる溝をこすれば協奏曲第五番が鳴る ごたすいちはろくじゃなくていちいちかけるごはごじゃなくてをかし 長さとか重さとか体積とか密度とか距離とか時間とか角度とかを忘れ のぞいてた針の穴から見知らぬ

        • 隙間から出て來る隙間などなかつた地面のめりめり

          3月6日 ヒヨドリのハクモクレンに番ひ硬くねぢ込む蕾も上向きに空 隙間から出て來る隙間などなかつた地面のめりめり ふさいだ穴ゆるめて春の持ち上げる 猫踏まずホールケーキは皿に黙つて 夜八時に寝る連日を汗に替え深夜二時を裸足で 車中にザ・フー掻き消せば春一番など見るだけの風 3月13日 伯母の四十九日の印象・日の出(モネ)あたたかくて 午前3時の連れ合い動き猫へちゅ~るをくれてやる 寝息と電気かいくぐって毛布の爆弾処理 眼鏡の2ミリをぜったいに右往左往すれ

          マダガスカルと名づけくしゃみの晩夏光

          7月3日 二本のあばら折りたるを知らぬ伯父へのふりかけセットから 梅雨明けて蝉聞かぬまま颱風四号が遅い 午前三時の短夜も渇けば長いエアコン止まる 15分待つかき氷求める列にDMのごとき夏空ビルの隙間に かき氷のスプーンが入らない表面張力 予報円大きな小雨とんかつを買いに出る日曜初日 仕切りは友の彼女だつた初対面なのでスターバックス 7月17日 三連休が初盆の親戚と水羊羹の再配達と 戻り梅雨買い過ぎて照れてる牛乳 いつからかいちぢく浣腸の箱は紫色でしたね

          マダガスカルと名づけくしゃみの晩夏光

          印象派のやうなくしやみに日の出前が暗い

          2月6日 評判の人が百円のお汁粉を毎日の夕暮れを自動販売機はダイドーで 急坂にコンセントは洗濯機を任されて網戸のたわみに淀んでしまつて 本日の夕焼けに紙コップの朝焼けから小さい胃を通過してコーヒーは濃く冷めて 死は寒さ 墓地管理週休二日に防寒コートの二次被害も慣れた 茶色の透明の大きな錠剤の白い三分の二が斜め 2月13日 豚肉売場の老夫婦に野菜から順にパンまで混みあふスパイスへ戻る ダイジェストの雪と氷の明るさ暗さが冬季オリンピックだから 三連休の長さの雨に

          印象派のやうなくしやみに日の出前が暗い

          リュックに入れる弁当傾けて二つ

          1月9日 三連休に年改まり緑のたぬきへも余る七味の使いみち ポーカーの手札すらできず年賀状に眼鏡と獣医の混じり 離婚せし友の刷った年賀状に行間の白くて広くて 雑煮から汁粉へ明るい風呂だ 七草粥と山頭火ならぶ食卓の天井裏を引つ掻くこと引つ掻くこと 中村屋の饅頭も従兄が伯母の養老病院の書類も丸呑みで連帯保証人 オミクロン禍に鈴鹿峠を越えられぬ妹の友の遺作集 1月16日 津波警報は甘い麺麭六羽の雛のように食ひをり 爪切られる猫へひなたのワクチン 新たな眼鏡が初

          リュックに入れる弁当傾けて二つ

          寒がりな猫が飛び込んでいくはずの枯野は薄

          12月5日 眼鏡を鼻でもちあげる透明のネバネバを貼りにいく前日の洗濯物 ホットケーキ焼く二枚目のリフレインに戻らないJーPOP きのこのかたちのカフェは初めてのルカによる福音書とは無関係なクリスマスツリー 市街地を蝶結びした軌跡の結び目にカーナビの目的地周辺というアイコンは木のある自宅 乗り上げて顎を擦ったケンタッキーフライドチキンは警備員の崩れてビスケットの美味 業務上加湿器に曇りのない窓ガラスを嵌め殺してみた眼鏡市場のY字路は小文字で 急遽解凍した鶏むね肉と

          寒がりな猫が飛び込んでいくはずの枯野は薄

          出入りするたび施錠する扉の内で床に穴が開けられていく音そして音

          11月7日(立冬) 袈裟懸けにしたPHSの鳴らない坂道を転げていく タイラップでまとめられない暴れん坊を四角く運んでいくゲーム 出入りするたび施錠する扉の内で床に穴が開けられていく音そして音 時間より早くかえりましたというメールが人を介して書置きが残されている おいしい水の左右があったか~い ポケットの休日出勤は鍵束のじゃらじゃら 11月14日 片手間に聞いたことなき名の花を選ぶ五十鉢と肥料と 冬日和園芸コーナーは滑りやすいホームセンターと獣医 自動扉を開

          出入りするたび施錠する扉の内で床に穴が開けられていく音そして音

          ダダも未来派も禅なのだと言うように夜鳴く鳥

          むずかしいことはよくわからないけれどことばは呪縛霊だからね Nescio quid suus 'difficile, sed Et lingua spiritus est cum execratione maledicta congessit なぜ難しいのかわかりませんが呪いの精神の言語 なにもできなかった芸術なんて芸術じゃないから芸術じゃないを芸術にしてやるといって言葉とイメージをきるためのコラージュ Quod fieri non potest ars non e

          ダダも未来派も禅なのだと言うように夜鳴く鳥

          経理の井戸水には長い長い脳外科医を

          10月3日 台風の逸れて消費税含まずの文字見落としていた夕暮れの濃紺 正門に銀杏落ちて香りがいつものトイレマジックリンではないですねどうしますかと経理 漏水の音かけ流し温泉付き個室のごとき留守番もできないのか 速やかに経営戦略会議審議理事長決裁後副本添付担当課長及び経理へ東京ばな奈を 金属の光沢を帯びZOOM会議技術担当者のテストテストテストの声に顔が二十五 車寄せすぎスライドドア引っ掻くドーリア式柱へしがみついている 自ら埋めて地雷は片っ端から踏む一週間をおえ

          経理の井戸水には長い長い脳外科医を

          ラテンゴイイネ。

          原文 たまに来る電気屋さんだ 猫二階へ走る猫二階へ猫走る猫二匹いる家 ブレーカーは洗面所の猫砂を踏んで 夕べ摘まみ出した蜘蛛猫砂の中にまた つま先までピンとさせ針はゆらゆら 漏電はありませんと足の裏 薄い紙置いて出ていけば出てくる猫は一匹 自動翻訳 It is an electric shop that comes occasionally A cat with two cats running to the cat's second floor A ca

          ラテンゴイイネ。

          google翻訳を二度通過させる

          5月19日 やってみた。 グーグル翻訳で再翻訳した俳句。 古い池やカエルに水が注ぐ音 柿を食べると鈴が「法隆寺」になります 5月の雨を集めて高速化する「最上川」 村上春樹さんは『風の歌を聴け』を書くとき、始め、英文で書いて翻訳した、というのを読んだ記憶があります。 · 文体から手癖のようなものをなくすには、機械的に翻訳可能な構文と、機械的に翻訳したような文体が無機質なのではないかとおもったのかどうかは分かりませんが、村上さんの文体は他に類をみないほど特徴的です

          google翻訳を二度通過させる

          コママンの朝は晴れ

          出窓でいびきをかく猫は白い。その名は赤い鼻をしたいらいらする出窓でいびきをかくいちご猫青楓です。どうしても起き上がってギターを握ることができません。勤務時間までのギャップはありますか?プラスチックのゴミはもう出ており、ツバメは空と同じコースのように見えます。ベランダに座っている白猫と四隅に薔薇が咲く庭園です。レモンという名前は、黄色ではない白猫の名前です。座ったときに足を組む椅子の硬さ。ピックをドロップまたはドロップします。 Bストリングをしっかりと緩めます今朝、それは完璧な

          コママンの朝は晴れ

          生駒通子といふ現象

           あの人はカムバックできると思っていたのです。  それで養生を怠ってしまって、結果、衰弱を早めました。  ああ 句読点はとても煩わしいので もう使いたくありませんの  あの人といふのは父でわがままで中心でなければいられなかった  カムバックといふのは衆目の集中点に立ち戻ろうといふ希望だつたのか  旧仮名交じりごめんあそばせ ともかくもう 当番なのです  ケーキおいしうございました もう十五年以上も前のことです  あきらめてからのあのひとはもう父といふ書籍のブックカバーでした

          生駒通子といふ現象

          コーヒーに足ある虫おちれば水輪に月ひとつのゆれるゆれる

          2021年9月 籠二つ下げて違ふ似たような車ばかりが 思いのほか叩きつけられてゐて秋雨 ハザードランプのことばは異国の道に似た土砂降り さいごのレーズンバターサンドは紅茶を瓶から注ぐはじめての初秋の音 ピザつり銭なく支払うとりおきの土砂降りではないか がばりと起きた夫のクレセント錠をひつかく猫にも涼風 夜長を短く眠りし後の早朝は海沿い 返すための本の何を移動するのか知れず蟋蟀の声 蟋蟀の鳴いて洗濯機にも炊飯器にも冷凍室の氷のキューブ内にも 穂芒の鈴虫に負け

          コーヒーに足ある虫おちれば水輪に月ひとつのゆれるゆれる