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効くセラピー、鍵は身体にある。
ほんとうに効くセラピーは何処にある?
セラピーに関してはちょっとウルサイ、結果重視な私です。
よく効くセラピーは、人生を変容させるのです。私はたびたび目撃してきました。付き合う人や住む環境がかわることもあるし、ときにはパートナーと別れる人もいます。それは真実の自分に直面せざるを得なくなるからです。本心に嘘をついて見ないようにしてきた偽りの自分を誤魔化しきれなくなってくるのです。
あるいは両親と和解したり、パートナーとやり直したりすることもあります。結婚したりする人もいますし、やりたかった仕事を始める人もいます。自分に許可を出せるようになったからでしょう。
よく効くセラピーは、人生を根底から変えてしまうほどの威力があります。
で、ほんとうに効くセラピーとは、どんなセラピーか?
どうやら鍵は身体にあるようです。
ほんとうに効くセラピーは、身体が含まれているのです。
ユージン・ジェンドリンという人がいました。臨床心理学者で心理学界では有名な人です。来談者中心療法をはじめたカール・ロジャーズと共同研究をしました。
ジェンドリンは、カウンセリングが効くか、効かないかの違いは、身体に注目したか否かで変わる。問題が解消するときは身体感覚にフォーカスを当てた時だ、ということを発見しました。有名なフォーカシングという技法ですね。
セラピーが効果を発揮するには、身体が重要なカギを握っているんです。
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ところで、私のお気に入りの療法に表現アートセラピーがあります。芸術療法の一派ですが、ワークには毎回、必ずボディアクト(身体表現)が含まれています。
表現アートと身体について少しお話させてください。
表現アートを始めてから、私自身、ほんとうに変わりましたし、一緒に始めた仲間も会うたびに変わっていきました。これまでにいろんな療法を試してみましたが、表現アートは格別です。
なによりも自分という感覚がクッキリしてきて、自他のあいだに境界線ができた感じがします。自分と自分でないものの区別がはっきりしたという感じです。
自他を分ける境界線は、身体が関係しているんですね。
境界線を感じることができるようになった、ということは私の二十年にわたる治療生活のなかでも特筆すべきことです。
自分が感じられない(失感情、失体感)、自分らしさがわからない人にとっては、この変化は画期的なことでしょう。
境界線ができてから、ずいぶん楽になりました。自分にとって心地いいものと心地悪いもの、快、不快の区別がつくようになりました。気がついたら自然に心地いいものを自分に与えて、心地悪いモノや人は遠ざけるようになって、自分を快適な状態に保つことができるようになりました。自分を大切にするって、そういうことなんですね。
この境界線の問題は自立ということに関係して、かなり大事になってきます。境界線があいまいだと他人から簡単に侵入されたり、支配されたりコントロールされます。あるいは他人の問題に巻き込まれたり、他人の目がきになったりします。他人軸、というやつですね。
自立に関係してもう一つ大切なのは、「一人でいられる能力」です。「一人でいられる能力」は幼児期にお母さんの腕の中で芽吹きます。
「一人でいられる能力」が確立していないと、孤独や不安を埋めるために他人を求めるようになります。だめな関係なのにいつまでも執着して離れられないこともあります。
とくに女性で恋人やパートナーで何回も失敗する人は、境界線と「一人でいられる能力」が確立していません。
自立に大切なのは、境界線と「一人でいられる能力」なんです。自分軸、というやつですね。
この境界線と「一人でいられる能力」が確立すれば、大切にしてくれない他人のために自分を犠牲にすることが無くなります。
とにかく、セラピーで自分と繋がるにはボディは外せません。
セラピーとボディの関係については、これからもお伝えしていきますので、よろしくお願いします。
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