
【うつ・愛着障害】親を諦める
「久しぶりです。
急にメールしたくなりました。
両親との問題は、この十月に解決しました。
母親への幻想が完全に消えて、執着を手放すことが出来ました。
二十年かけて、やっと回復のゴールにたどり着くことが出来ました。
嬉しいです。
生まれ変わったようなまっさらな気持ちで、
次のステージに進むことが出来そうです。
治らないかと思っていましたが、こんな日が来るなんて、感激です」
ふと一昨夜に急に思い立って、恩師にメールしたら、翌朝、返事が届きました。
「良かったですね!
人生は奇跡ですね」
虐待の傷を引きずる私が、ここまで来れたのは並大抵のことではないのを、恩師はよく理解していました。
治療者とクライアントとの関係は、クライアントの親子関係をなぞることが多くて、つまりクライアントは治療者に自分の親を投影しているから、私はどうしても恩師と打ち解けることはできずに、頑なな態度を取り続けていました。
そんな厄介なクライアントである私を否定することなく、ニュートラルな立場で見守り、関わり続けてくれた恩師のことを、やはりプロだなあ、と尊厳します。
親を諦めることが回復のゴールです。
私を虐待した母に愛を求めることを、どうしても止められませんでした。
最近ふと自分の中にある母性=愛に気づいてからは、自分一人でも大丈夫、生きていけると確信するようになり、母親への執着を手放すことが出来ました。
フルマラソンを完走してゴールのテープを切った心境です。
しかしそれは、やっとマイナスをゼロにした地点に立っているという事です。
いまマイナスをゼロにすることを達成したところです。
マイナスをゼロにする方が、ゼロをプラスにするより遥かに大変なことです。
親の支配を受けなくなって、これからやっと自分の人生を自分の足で歩いていける、そんな地点にいま立ったのです。
感無量です。
親を諦めて回復のゴールにたどり着いたことは、成功体験として胸に刻みたいと思います。
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