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春の嵐のミラクル〜宇宙に飛ばされるかと思った・・・
昨日は嵐でした。時速60−70マイル(時速110ー120km)の風。ひどいときは時速80マイル(時速130km)。
大きな植木鉢は風で壊れちゃったし。
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隣家との境界のフェンスは2枚倒れてしまい・・・残ったものも、この有様。あーあー。
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街では、直径60cmくらいの街路樹が根こそぎ倒れ、周りのアスファルトがバリバリ割れていました。
朝10時から午後3時まで、強風で「家から出ないように」と警告が出ていました。
この嵐の日に、とてもとてもとてもとても楽しみにしていたコンサートがありました。
午後6時から、ストラビンスキーについてのトーク。
そのあと、7時半からストラビンスキーのコンサート。「春の祭典」
さて。行けるのか?
なんとしてでも行きたいコンサートです。
ネットで電車の運行状況をチェック。ほとんどが運行休止。キャンセルの文字の羅列。地下鉄も大幅な遅延。
でも、そのキャンセルの連続の合間に、1つ、運行しているのを見つけ、それを目当てに駅へ。
そうしたら、駅員が「朝11時から全部運休だよ」って。「えええええーーー、30分前に確認して、1本だけ動いてるのを見つけたのに!」「いや、全部キャンセルだよ」「でも、ネットで確認したのよ」
で、駅員、「証拠を見せろ」とか言い出す。
はあーーーー。こんなの相手にしてられない。
地下鉄は「大幅な遅延」というけれど、運行しているらしいので、地下鉄のリッチモンド駅まで車で移動。
電車だったら20分のところ、地下鉄を乗り継ぐと1時間近くかかる。6時のトークには間に合わないかもしれないけど、コンサートには間に合うはず!
駅につくと、ホームにはたくさんの人。いつもよりずっと多い。きっとずいぶん待ってるんだろうなあ。運行状況についてアナウンスも掲示もない。どれだけ待つのかわからないけど、とにかく待つ。
・・・でも10分も待たずに地下鉄がやってきた。ラッキー。
そして、地下鉄を乗り継いで目的地のウォータールー駅、ロイヤル・フェスティバル・ホールへ。昼間より風はましだけど、まだまだ飛ばされそうな勢い。
そして、なんと、トークの30分前に到着。カプチーノとクロワッサンで一息つく時間もあった!
トーク:素晴らしかった。途中で、今日のコンサートの指揮者がふらっと登場して、トークに参加。彼のトークがなんともいい。
コンサート:すごーーーーく感動。終わったあとに、涙ぼろぼろ流して夫と抱き合って感激を分かち合う。
そのトークとコンサートについては、こちら↓の記事で。
で、帰り。
駅に行くと、「全列車、運休」の表示。
駅の24本あるホームは全部ガラガラで、人気がなくて、ゴースト化してる。
大きな電光掲示板を見ると、キャンセルの文字の羅列。
まあ、仕方ないか。また地下鉄乗り継いで帰ろう・・・と、地下鉄乗り場へ向かおうとしたとき、電光掲示板の角の方の文字が目に入る。
リッチモンド
24番線 21:33発
「・・・え? リッチモンド行き、走ってるの?」
(車はリッチモンド駅に置いてある)
「あ、でも、いま21:35。発車時間過ぎてる!!」
とは思ったけど、とにかく24番線へ向かう。電車がまだ24番線にいるのが見える。走っていくと、駅員さんが、はやくはやく!・・・というように手を振ってくれる。電車めがけて50mくらいダッシュする。
駅員さんが「間に合ったね。大丈夫だよ」と笑顔で言ってくれる。(さっきの駅員とは雲泥の差)
電車に乗ると、誰もいない。隣の車両にも誰もいない。もしかして、この10両編成の電車に私たちだけ?? 他の車両は見えないけど、ほぼ空っぽに違いない電車は私たちを乗せて走り出す・・・。
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停車する駅は、どこも、人っこ一人いない。いつもは人で溢れている駅が、人っ子ひとりいないって、すごく不気味・・・。
なんだか、暗い中を走っていく長ーーーい電車のイメージが、昔懐かしい銀河鉄道999を連想させて、頭の中にゴダイゴの歌が流れる・・・。このまま宇宙に連れ去られそうな雰囲気。汗
でも、そのまま順調にリッチモンドに到着。車にのって、なんの問題もなく帰宅。ああ、よかった、宇宙とか異次元に飛ばされなくて。汗
この嵐のこの状況で会場に辿り着けたこと。
バービカンも、ロイヤル・オペラ・ハウスも、今日の公演はキャンセルになったのに、私のお目当てのコンサートは開催されたこと。
この状況のなか、みんな会場につめかけ、満席。スタンディングオベーションで会場総立ちの素晴らしいコンサートだったこと。
電車が「すべてキャンセル」にもかかわらず、私の路線が一本だけ運行して、それに乗れたこと。
ミラクルの連続。
でも、驚きません。
私は、今日、絶対にコンサートを見るって決めていたし、無事到着すると確信していたし、無事帰ってくることも全く疑ってなかった。
思ったようになるのです。信じていれば・・・ね。
わたしは、何があっても大丈夫。
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