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おかあさんのための感覚統合療法 2 診断名

感覚統合の話をする前に、発達障害の診断名について、ちょっとお話しします。
「わたしがみた発達障害の歴史」に書いたように、医学が進歩するにつれて疾患は、どんどん変化していきます。わたしが肢体不自由施設に働いていた25年間の間にも、ものすごい変化がありました。
昭和30年ごろに流行っていたのは、ポリオ(脊髄性小児麻痺)でした。これは、ウイルスによって引き起こされるので、ワクチンの開発によってみられなくなりました。その後は、新生児医療の進歩により脳性麻痺の子どもさんが多くなります。脳性麻痺の3大原因は、未熟児、仮死、新生児黄疸でしたが、その後の医療の発達により、脳性麻痺の子どもさんは少なくなりました。かわりにあらわれたのが、微細脳障害(MBD)のこどもたちです。その後、学習障害(LD)や注意欠陥障害(ADHD)、そして広汎性発達障害(PDD)、アスペルガー障害や自閉症スペクトラム(ASD)など、どんどん診断名が変化していきました。診断名は、それほど問題ではないとわたしは、思っています。それぞれの症状にあった対応が必要なのです。


その前に、発達障害が自閉症スペストラムとも、言われているように自閉症という大きな括りの中にあるということは、知っておいてください。

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