伝説のこどもたち ゆかちゃん6
ゆかちゃんとの話は、とても面白くていろんなことを質問しました。不思議なはなしもありました。
お腹の中にいた時の話を聞いたときも、
あかいみずのなかにいたよ かあさんのこえがきこえていたよ はやくかあさんにあいたくてでてきたよ
と言うのです。調子に乗って「その前はどこにいたの?」と聞くと
とうさんのおちんちん
わたしと、おかあさんは、え!と顔を見合わせました。
じゃ、「その前は?」
かみさまといっしょにてんごくにいたよ
そして、18か19歳のころはじめてのてんかん発作を起こしました。 大発作だったので、お母さんの驚きは大変なものだったと思います。その時の話です。
かみさまがもういいだろうとよびにきたよ かえりたくなくてこまっていたら かあさんがゆかのなまえをよぶのがきこえたからかみさまもあきらめてしまったよ
その時から、てんかん発作との戦いが始まります。アトピー性皮膚炎で、常に皮膚が荒れている状態は、てんかん薬によりもっと悪化しました。漢方薬も併用していましたが、それ以来ずっと掻きむしりあちこち血の滲んだ腕や顔が普通のゆかちゃんになってしまいました。
「かわいそうだね、大変だね」みたいなことをわたしがいうと
かみさまがいいようにしてくれるからだいじようぶ
というのです。話を聞いていると、どうも次の世界があるみたいなのです。人は、何度も生まれ変わり障害のある今のゆかちゃんは、最終形態らしいのです。それから、天に帰れるみたいなのです。障害のある子どもを天に帰れるように育てるのが、おかあさんの役割みたいなことを言っていました。それを聞いた時、ああ私たちの役目は、それだったのだと気づいたのです。
わたしもお母さんも信心深いわけではありません。特に決まった宗教があるわけでもありません。それでも、何か大きな力が、私たちを導いているのだと思います。障害のある子どもたちと暮らしていると、本当にびっくりすることが沢山あります。でも、それは本当に小さい光なので気をつけて見ないと見えないかもしれません。
奇跡は身近なところにあります。
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