きょうに続く写真 #40
24.Aug.2011 (Wed) - Paris, France
"いいか?フランス人に声を掛けるときには、最初にフランス語で、
『英語で話してもいいですか?』と聞くんやぞ"
夕方からなら安いとのことで、同部屋のアメリカ人に誘われルーブルへ。
そしてその夜の食事。
ヨーロッパでちゃんとレストランに入ったのは、これが初めてやったかも。
皿もグラスも空ということは、そういうことやったんやね。
「ここのヤツらは、自国語を話すことができない人間を相手にしない。
見てみろこの説明文、俺らに読めるのは一文だけ。『Don't Touch』だ。」
名前も覚えていないこのアメリカ人は、常々フランスに対してグチってた。
英語圏の人間やから、余計に目につくのかなとも思うたが、
確かに自分でも多く経験してきたことやった。
もちろんそれは、良いことも苦いことも、人種や国籍、歴史という意味で。
気づかずに笑っているのが幸せなのか。
気づいても流すことができる心が必要なのか。
それとも自分のために、後の人間のためにしっかりと戦うべきなのか。
そこで生活をしていくのであれば、はっきりと対峙すべきなんやろう。
せやけど旅中のたかが一瞬、その瞬間を使うべきなのであろうか。
今でも悩むところ。
まあそもそも、そんな相手に話が通じるわけはないんやけど。
言語を知り、文化を知り、背景を知る。
それを理解しようとする、理解した上で旅をするべきなんやと、
この歳になって改めて思う。
「外国語なんかできんでも、なんとかできるよ」
それを理由に旅することを躊躇う人間には、自分もそう伝えると思う。
ただ、そんなことすらできなければ、無知のまま旅が終わる。
残るのは、ただ『旅をしてきた』という自己満足だけ。