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10.Oct.2006 (Tue) - Phnom Penh, Cambodia

20年以上続いた内戦が色濃く残っていたからなのか。
もしくは、その遺構に触れた自分の気持ちがそう思わせたのか。
2006年のこの街は、これまで旅した中でも一番空気が重かったように思う。

街には光が少なく、人々の表情も影がある。
本当はそんなことは無かったのかもしれんけど、
ここにはあまり長居できないと感じたね。

自分も生まれ、生きていた時代の出来事。
学校の授業でも、ほんのわずかしか触れられてなかった。
今思うと22歳当時の自分には、
ここに来るための心の準備ができてなかったんかな…

とはいえ、帰国後の母親の知人達との飲みの席。
この街とベトナムで感じた対比を話していたところ、
「20歳そこそこで、良くそれを感じることができたな」と。
そして「俺なんか、40歳過ぎてからやで。そういう事を知れたのは」とも。

なんとなく『世界を見てみたい』、との思いだけで始めた旅。
それでも良い経験をすることができてたんかな。

2024年、今では中国の資本が入り、街は大きく発展しているそう。
最近みたテレビ番組で知ったけど、鉄道も再開したみたい。

あれから20年近く経って。
変わった街と変わった自分、今はどう映るんかな。
もうあの重い空気感が無くなっていることを願いつつ、
あのときに訪れることができてよかったんやな、とも思うね。


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