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THE BATMAN-ザ・バットマン- (2022)

秩序を崩壊させるために必要なもの。

社会的地位が高かったり、筋肉ムキムキだったり飛び抜けた学があったり、カリスマ性を持っていたりする必要はない。
必要なのは、全てを壊滅させようという意思と行動に移す勇気のみ。

それは「無敵の人」にとっては、そう高いハードルではない。

序盤の演出は完全にサスペンス映画のそれで、まずバットマンの存在が何よりも不気味に描かれている。
(ハロウィンでジョーカーのコスプレをするような世界線で、バットマンがまともな人間に見えるはずがない)
安心して見れるキャラクターがゴードンくらいしかおらず、ブレードランナーよろしく永遠に雨が降り続けるディストピア・ゴッサムシティには常に異様な緊張感が漂う。

ラスト1時間は怒涛の展開で非常に魅了されたが、正直もっと纏められるような気がして、3時間も必要だったのだろうかという疑問は残ってしまった。
カーチェイスシーンや、闇の中で戦うバットマン(光は銃を撃つときに発生するマズルフラッシュのみ)といったアイデアは非常に良かった。

ロバート・パティンソンがほとんどゴスメイクと呼ぶべき状態で、BUCK-TICKの櫻井敦司かエモシーンのミュージシャンかのようだった(「#バットマンエモい」ってそういう…?)。
とにかく美しいもの好きにはたまらんビジュアルではある。

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