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ごっこ遊びはスピード感を大事に展開する。
“これやりたい!“
“これ楽しそう!!“
の瞬間的な沸点がとても高いのが、今担任しているクラスの子たちの特徴です。私は何かに興味や関心を持っている状態を興味の鮮度と呼んでいます。子どもたちが楽しそうなことや面白そうなことに対して関心が高い状態が長く続いていれば、それは興味の鮮度が維持されているということになります。
この興味の鮮度がとれたてピチピチの産地直送状態を瞬間的にキープできるのが、今のクラスの子達。と同時に、その鮮度がすぐになくなっていく…つまり興味がなくなりやすいのもまた特徴であります。
縁日を再現しよう
室内遊びの一画に、割り箸とクリップで作った輪ゴム鉄砲で行う射撃遊びコーナーを作りました。これが大人気で、好きな子は毎日やっています。また油粘土ではなく、紙粘土で遊べるコーナーも作ると、こちらも大盛況。そんな様子からさらに遊びを発展させられないだろうか?と考えていたのです。
本来であれば、“もっとこうしたい!“という声は子どもたちから出てくればいいのですが…4ヶ月一緒に過ごしてきて、そういうことを言ってくる性格の子達ではないのだろうなと思っています。それが性格的なものなのか、“言ってもいいんだ“という経験をしてきていないだけなのか、それは分かりませんが、後者だった場合は保育者サイドから仕掛ける余地は十分にあります。
というわけで、「リョウ先生ね、昨日お祭りに行ったらこんなのがあったんだよね」と子どもたちに伝えたのは、縁日にあった射的とスーパーボールすくいの写真。
見せられた子どもたちは“そうなんだ〜“程度の反応でしたが、ここでまだ仕掛けます。
「最近みんな射的遊びしているし、この写真みたいにお店やさんを作ってみたらどう?」と投げかけました。また、
「スーパーボールって自分で作れるんだって。あとね、ニスっていうお薬を塗れば紙粘土も水に浮かべられるんだって」
これまでただの遊びだった射的遊びと紙粘土遊びに発展する道が開けた瞬間です。
「お店みたいにしたらいいやん」
「みんなで作ったらいいよ」
ここからは子どもたちが発言したことです。そんなことをきっかけに、昨日、今日とグループに分かれて作業を進めています。
鮮度を落とすな
さて大変なのはここから。冒頭でも書いた通り、このクラスは興味の鮮度が一気に落ちやすい。少しでも間延びしようものなら、興味がなくなっていってしまうでしょう。
ここで思うのは時間をかけることが、イコール全て良しということではないということ。限りなく本物に近い形で作り上げたいのは私の思いであり、そこに拘ると子どもの興味の鮮度が落ちていってしまうかもしれない。
子どもたちは完璧に仕上げたいのではなく、自分たちである程度準備し、お店を開いて、お客さんを呼ぶことがしたい。ならばそれを達成する最短ルートを描いてあげて、満足できるようにする関わり方が今は必要だなと感じています。
また成功しても失敗しても、ひとまずやり切ってみるという経験を子どもたちにしてもらいたいと思っています。