「なあなあ」という人を麻痺させる病
「なあなあ」は心地よい状態の1つである。それは曖昧な関係性や決定や決まりごとの中で、特に責任を負うことなく存在できる人間の特権である。
なあなあであることは、善悪ではなくて、ただただ「怠惰」である。何も決めず、何も負わず、そして努力せずして現状を維持することを良しとする。なあなあを許す限り、私達はその存在すらなあなあになってしまう。それは別に辛くない。そしてただちに悪というわけでもない。ただ、曖昧なのだ。決めないということだけが決まっている。なんとなく。そういう態度である集団が強固に、「何もしない」をしている。
なあなあは、心地よいが、人間的な成長はない。大人は特に、成長を喜ばない(利益が少ないと考えられている)から、成長がないことになんの罪悪感もない。
けれど、人間的な成長がないということは、生きている意味がないということだ。そしてただ、存在しているだけでなんの達成もしないということを、寂しいと思えなくなることである。
その麻痺に慣れてはならない。なあなあは、麻痺を引き起こす。だから私達は少しでも、気づける時に、この「なあなあ」をどこか他所へ追いやる勇気がいるのだ。
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