夜と闇がクリエイティブな人のわけ
脳がクリエイティブに活発なのは夜だ。夜こそ創作活動の本番である。夜は昼よりも集中力の高まる静寂の時間だ。だから何かを作り出そうと思うのなら、人々の寝静まったその時間帯にこそ相応しい。
なぜなら夜は、人間にとって活動的にならない時間だからである。古来より、火がなければ私達は真っ暗闇に動き出すことなど困難だった。なのでそんな時にするのは語ること歌うことである。そしてせめて手元にある焚き火の明るさの中で、様々な絵を描くこともできた。
昼には、生きるための直接的な活動をしなければならない。でも夜はそれができない。そういう歴史とそれを元にした遺伝子が、私達を芸術へと駆り出した。夜こそ、暗闇こそ。それは活動にふさわしくないからこそ、頭の中をふくらまし、表わし、研ぎ澄ませていく。そういう時間になっていったのである。
今や夜は明るい。都会であれば眠らない街など当たり前だ。でもクリエイティブな脳は憶えている。夜に語ったことを、描いた夢を、冒険を。そういうクリエイティブな能力が引き出されるのは、だからこそ、暗く見通しの悪い夜こそ、相応しい。
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