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私とnote

風吹くまま 気の向くまま 自然に身を任せて生きていきたい そう思う様になったのは いつの頃からか。 介護という仕事を通して 何千人、何万人という人に 出逢って 一緒に悩んだり笑ったり泣いたりする中で 人は1人では生きていけない そう思う様になりました。 世の中は無常です。 生きづらい事も沢山あります。 出口の見えないトンネルを進んでいる、 そんな風に思う日もあります。 私の仕事は、どちらかと言うと その絶望の中を彷徨ってる誰かと 会うところから始まります。 人は私

    • ビデオカメラで録画する息子達。1人で家庭を全て背負う息子の影に高齢者の発達障がいと引きこもる子どもと。

      私が今まで担当してきた中で、カメラを設置している介護者に出会った事が2回ある。 そのどちらも息子さんだった。 今でこそ、虐待防止や急変の早期対応だとかで、ビデオカメラを部屋に設置することも珍しい事では無くなったが、この息子さん達の場合はちょっと違っていた。 そのご家庭に初めてお伺いしたのは、退院時だった。 おじいさんは、寝たきりで下肢の拘縮も進んでいた。 介護も沢山必要で、訪問診療、訪問入浴、訪問看護、福祉用具、とにかく沢山のサービスが入った。 家族構成は、介護を受けるおじ

      • 今でも思い出す。夜逃げした幼馴染のこと。

        前回の記事で強制退去の話を書いたが最近よく思い出す事がある。 私は子供の頃市営団地に住んでいて、同い年くらいの友達が沢山いた。 たまたま同学年には男の子が多く、唯一の女の子の友達がりっちゃんだった。 私とりっちゃんは沢山立ち並ぶアパートの隣の棟に住んでいて、同じクラスで学校でもずっと一緒にいた。 りっちゃんは気が強くて、時々喧嘩もしたけど、とても仲良しだった。私はりっちゃんが大好きだった。 りっちゃんのうちには、2つ上のお兄ちゃん、当時小学校五年生くらいだったと思う。

        • 強制退去の行く末。

          例えば家賃を滞納して、強制退去。 というのは、何かのTVで見たことはありました。 でも、それはどこか遠い世界の事のように思っていて、身近なところで起こるまでその仕組みすら知らなかったのです。 仕事をしていて、ここから電話がかかってくるとドキドキする相手というのはいくつかあって。 例えば、警察。 利用者さんが何か起きたか?とビクビクする。 例えば、行政。 仕事に何か不備でもあったか?と心配になる。 例えば、医師。 利用者さんの病状に変化が起きたのか?と構えてしまう。 でも、

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          占いを最期まで貫き通した占い師とその息子の話

          この仕事をしていると、普通に働いていたら出会う機会もない様な色々な職業の方と出会う事がある。その一つ。占い師の方だ。占い師の方の担当をしたのは今までたったの一度きり。あまり、いないんです。 「占い師」の方を担当すると決まったとき、私は勝手に、神秘的な雰囲気なんだろうか?とか、不思議な事を言われたりするんだろうか?とドキドキしてました。 もしかして、自分の中身も見透かされちゃうかも?なんて。 でも、会いに行ったらいたって普通の可愛らしい女性。 それが占い師さんと私の最初の出

          占いを最期まで貫き通した占い師とその息子の話

          子どもが介護を担いすぎる問題。中学生が介護?ヤングケアラーの話

          満開の春も去り、新緑が美しくなる頃だったと思う。 民生委員さんからの電話で、心配だから関わってもらいたい人がいるという。 今でこそ民生委員さんとの窓口は地域包括支援センターだが、当時はまだ個人情報云々も騒がれて無い時代で、私達も地域の民生委員さんとのやりとりも盛んだった。 事の発端としては、そのおばあちゃんのお隣に住む家の方からの相談だったらしい。 どうも隣のおばあちゃんは認知症らしく、昼夜関係なく大声をあげている。日中は家族みんな出かけていないので、おばあちゃんが大声

          子どもが介護を担いすぎる問題。中学生が介護?ヤングケアラーの話

          死ぬ前に思い出の場所に行きたいという両親の願いを叶えた家族の話

          そのご家庭に伺うようになって5年の月日は流れていた。 ご高齢の方にとって5年は長く、この5年の中にも沢山の色々な出来事があった。 出会いは、ご主人が脳梗塞で倒れて車椅子生活になり、病院から在宅に戻る事になり、担当になったご縁から。 もともと都心から離れた山間の地域に住んでいた際に、畑から戻った奥様が部屋で倒れているご主人を発見。急いで救急搬送したが時間もかかり、麻痺は重度。言葉にも障害が残った。 入院を機に、今後の治療やリハビリの為 街中のマンションに住む娘宅に、夫婦2

          死ぬ前に思い出の場所に行きたいという両親の願いを叶えた家族の話

          私達の事を軽蔑しますか?と聞いてきた夫婦の話

          そのご夫婦とは短い期間のお付き合いだったと思う。 最初に病院から依頼が入ったのが ちょうど今みたいに暑い夏で 古い団地の中の生い茂った木のそばに一軒家があり、蝉の鳴き声が空を覆い尽くすような、青空に太陽が燦々と注ぎ続けていた、そんな暑い日だった。 暑さから逃れた奥のひっそりとしたお部屋にご主人は横になっていて、 本を読んで残された日々を過ごしたい。 そう私に言った。 奥さまは、ただご主人の横で 優しく微笑んでいる。 凄く穏やかなご夫婦だな、と思った事を記憶している。

          私達の事を軽蔑しますか?と聞いてきた夫婦の話