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竜とそばかすの姫 ちょう考察 ドラゴンパート最終回 ヒロちゃん無双(後編)

※この記事はあくまでも映画公開されたバージョンの解説です。

「最低限の勝ちじゃ満足できません、我々が目指すのは完璧な勝利です。」ヒロちゃんが豪語しますが、果たして結果は?あの兄弟は助かるのでしょうか?「レベル1のゾロア一匹でチャンピオンを打ち倒した天才ポケモントレーナーノシランさんに比べたらゼンッゼン大したことないです!」ポケモンネタそろそろ怒られそう。。。

坂で足を滑らしずっこける鈴、一瞬情けない顔をしますがやはり虐待親父との対決間近で怯み始めているんでしょうか?覚悟を決めての坂道ダッシュですが、私が日テレバラエティ班ならここで坂の上からトラック1杯分の液体シリコンを流し込んで劇場の笑いを取っているところです。監督Hは笑いがわかっていないと断言します。おっと!あっさり鈴は兄弟と接触してしまいました、普通ならこんな展開は有り得ませんけど。「偶然が複数重なったら必然を疑うべきです、虐待野郎は浅はかにも我々の計画の存在に気が付きませんでした、それが彼の敗因です」。そこではありません!私は中学生の分際で鈴のおっぱいに顔を埋める恵くんが有り得ないと言っているのです!、体の形でBELLだってわかっただと?お前の何処にそんな権利があるのだ!?「なるほど、もはや竜ではなく鶏鳴狗盗の類ですね」。恵はたいへんなモノを盗んで行きました、それは鈴のおっぱいです。あとでしばく。おっと虐待野郎がキャッキャ(´∀`*)ウフフしてる3人に割り込んできました、ちょっと待ったコールという訳ではなさそうです。「ここまで計画通りに事が運ぶと逆に怖いくらいですね、雨という天候は実に我々にとって幸運と言えます、虐待野郎が通行人の目を気にせず己の凶暴性を思うがままに発揮する、こういうシュチュエーションは我々にとって最高の地の利と言っても過言ではありません、実に行動が読みやすい。」。兄弟を守ろうとする鈴の背中をボコボコ殴ってますが。「大人を連れてこなかったため、完全に虐待野郎は油断しきってます、過去に恵を肉体的に打ち負かして恐怖で支配することに成功している虐待野郎は鈴も一度痛い目に会わせてしまえば従順になるとでも思っているのでしょう、しかしその習性こそがこちらの思う壺です。」実際は鈴は一人ではない、虐待野郎は既にヒロちゃんや先生やモブ村田によって包囲を受けているとみれます。「鈴には出来るだけブン殴られてこいと言ってあります、彼女が殴られれば殴られるほど虐待野郎の罪は重くなるという算段です」。虐待野郎の背後でモブ村田が携帯を構えて終始撮影してます、皆様におかれましては顔が青ざめながらカメラを抱えているモブ村田を想像して頂ければ幸いです。しかしそそるシーンです、ご飯がすすみます!「未熟なモブ村田には私と鈴からジャンプには無い真の友情を学んでいって欲しいものですね」。真の友情とは?まぁこれで虐待野郎の『暴行罪』は確定しましたね。証拠も証人も犠牲者もいるわけですから虐待野郎がノンストップで警察のお世話になること間違いありません。「まだまだです、これから鈴に虐待野郎の弱点つまり精神のコアを暴いてもらわなければ」。例の鈴が虐待野郎に自分が新しい母親であることを認知させ、野郎の信仰心と恐怖心を利用し屈服させるというヤツですね?「そうです、この段取りを経なければ虐待野郎が警察の職質を受けたときの精神的ダメージは大して期待できません、鈴が弱点を暴き警察が弱点をネチネチと撃つ、モブ村田が撮影した暴行動画と一緒に妻のプロマイドや虐待動画も警察に送っておけば更なるダメージの嵩増しが期待できます、余罪も出てくるんじゃないでしょうか?案外こいつ本当にジャスティンだったりするのかしら?興味深いわね」。ただでさえキッツいですからね、警察の尋問。あ、鈴がメンチ切った途端、腰抜かして逃走しましたね。「これは効果おおありですね、ポケモンで言う所の4倍弱点だったようです、このうろたえようだと警察からの尋問の最中に発狂して精神病院行きかな?」敵には容赦がありません。しかしこれで良かったんでしょうか?子供二人の人生を守るために虐待野郎一匹が自らは望まぬ犠牲になるわけですが?「私たちは結局のところ大したことは出来ないんです。今回は虐待野郎を『罪作りの罠』にかけて落とし込んだんですが、彼を憐れむ余裕なんか私たちにはなかったんです、それにサイコパスの復讐はしつこいんですよ、ここで潰すしかありません」。兄弟と虐待野郎を一時的に隔離した程度では同じことの繰り返しになるだけで、兄弟は救えませんからね。しかし兄弟はこのあとどうなるんでしょうか?「さぁ?」え?「そんなの私の知ったことではありませんよ、鯨に乗った歌姫殿の近親者が里親制度でも使うんじゃないんですか?親父が暴行罪をはたらき、しかも心に問題があり、更に児童虐待までやってるんだから通るでしょ?なにせ歌姫殿はUでごっつい稼いでる上に身を犠牲にして兄弟を守ってますからね、どこか問題ありますか?」・・・・無いです。里親制度については各自調べて下さい。「強いて言えば恵くんはこの後の人生で実の父親をずっと否定して生きていかなければならない、これは結構キツいらしいんですよね、でも戦っていかなければいけない、あの虐待野郎を父親と認めたら負けです」。そういうもんですか?「虐待する親は子供の優しさに付込んで同じことを繰り返すんです。だから恵くんはずっと実の親と戦い続けていかなければいけないんです、それは本当にしんどいことらしいんですよ。まぁ私が知ったこっちゃないですけど、鈴のためにテキストくらいは作成してもいいですけどね」。大判振る舞いじゃないですか?「鈴ねぇ・・・見てらんない、困ったやつですよ、本当に。まぁこの借りはBELLに働いて返してもらうしかありませんな」。本日は解説ありがとうございます。「どうも、そろそろ鈴が帰ってくる頃なんで出迎えに行きますね。やれやれだわ」。

今回はこの件、面倒くさいんでヒロちゃんと先生だけに解明させましたけど、実際のところ高知に帰還した鈴を出迎えにいったメンバー全員が関わっていると考えたほうがいいと思います。特にオヤジの部屋の内装を調査する過程は先生だけで達成できるものとは中々思えません、人手不足です。そう考えたほうがラストの凱旋シーンも納得いきますし、そもそも「鈴ちゃんを一人で行かせた」からといって誰も鈴を手助けしていないという理屈、この映画の構造の隅ずみまで確認したつもりですが、そんなものはこの映画の何処にも見当たらないのです。「美女と野獣」のオマージュのシーンや先生(正体は脚本家H氏の可能性あり)の存在や恵が最後に携帯の写真をアップさせたシーン。オヤジの部屋の内装。忍の謎の褒め言葉などヒントは滅茶苦茶あったと思います。TVドラマの謎解きの方がまだ難解なんじゃないでしょうか?あと竜のアジトが燃え盛る炎の形は横から見たレッドドラゴンです。映画好きなら気づくでしょ普通。

絵一枚からストーリーや心情を読み取らせようとする手法は古典映画ではよくあることで「説明不足でストーリーがいい加減」という評価は不適切です。そういう方々に限って「映像は良かった」とか言ってますが私には彼らが映像のことをちゃんとわかって言ってるとは思えません。作り手サイドの狙いとしては『こまけぇことは背景の構造に落とし込んで、ともかく鈴が成長する過程をわかりやすく描いて歌のシーンで客をギャン泣きさせる』ところにあると思います。映画館では大多数の客がギャン泣きしてたんで、まぁ成功でしょう。評論家の言い分はともかく、わたしは普通にいい映画だと思います。映画館なんてのは泣いたり笑ったり驚いたりするところだと思っているからです。私自身、この映画を見ている最中はなーんも考えてませんでしたし。というか頭なんて勝手に動くもんだと認識してますが間違ってますでしょうか?

本当に生で虐待に関わった経験がある人には結局のところ虐待されている子供自身が声を上げない限り児童相談所の介入が難しいことくらいは分かっているはずです。鈴が一人で行ったのは子供たちの心を開くためです、これは凄く重要なことなんです。

もし虐待されている子供たちをインターネット上で見かけたら、我々大人がやらなければいけないのは、まず「子供の心を開く」ことのような気がします。

いうまでもありませんが、だからといって鈴達みたいなアウトローなことは危険なのでやめましょう。映画は映画、現実は現実です。ごっちゃにしてはいけません。 

他の救出法としてはBellの知名度を利用してUのAS達に兄弟の情報の提供を呼びかけ結果的に『街ぐるみの罠』に虐待野郎を嵌める手もあるにはあります。あまりにも鈴とオヤジのタイマンシーンで通行人が少なすぎる(というか居ない)ところから考えると無いとも言いかねます。オープニングのメッセージとも整合性がとれます。しかしこの方法だと恵とトモの動画を世界中に拡散させる必要がありますので私はパスしました。意地悪な。。。じゃなくてキュートで茶目っ気たっぷりな脚本家H氏ならやりかねませんが。。。後々トモに母親の秘密が間接的に漏れる危険性が高くなることを考えると「勝手にやってはいけないこと」のように思えます。先生を使ったほうが穏便かなと思います。

他にもあともう一パターンありますが面倒くさいんでこれはパスします。話を最初から書き直さなければいけないレベルです。しかし上記の二つのパターンが作戦遂行不可能になり追い詰められた高知チームが最後にコレに挑むという展開はかなり熱いだろうなぁとも思います。この3つ目のパターンの場合は虐待野郎に例の動画送り込んだのはUを創造した5人の賢者ということになります。アカウント凍結の報告メールです。


つづきをどうぞ。

「鈴が兄弟を助けるのをみてカッコイイと思った!」。高知まで転送された動画を見た忍君が言います。モブ村田は良い仕事しました、モブなりに。鈴が作戦を大成功させ、手助けをしたみんなも大喜びです。帰り道、みんなで川原を歩きます、おそらく鈴の母親が亡くなった川です。忍に「これからは普通に付き合えるな」という言葉を聞いた鈴が顔を赤らめています。メガネをキラッ(☆∀☆)とさせたヒロちゃんが「未熟者め!」とシニカルな笑みで鈴をみながら思います「かわいいやつ」。合唱団と鈴がここにはいない誰かのために歌を唄います。ヒロちゃんはみんなの笑顔を見回しながら、「ああこういうのっていいなぁ・・・」などと想いにふけります。「なんなんだろう・・・私が他人の笑顔を見て幸せな気持ちになるなんて。。。初めてかもしれない。今こういうふうに思えるのも、もしかしたら鈴ちゃんのせいかもしれないな」。河川敷にレクイエムが響き渡る中、合唱団と鈴の面々をもう一度見渡し、ヒロちゃんはそっと目を閉じ、そして闇に祈ります。「私たちに何か悪い部分があるとして、どうかそれが私たちの全てを覆い尽くすことがありませんように。。。。」。


                          おわり




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