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個性は特別な才能じゃなくて良いんだ~「ソウルフル・ワールド」~

 生まれる前に、すべての子供が「きらめき」を与えられて命を授かれているのだとしたら、私にはそこが欠けたまま?
 それとも私はその「きらめき」が、すごおぉーーく淡い??
 いやもしかして、生まれて半世紀経っても見つかってない???

 映画を観ている途中に、少し不安になってしまった。

*ネタバレあります

 主人公、ジョーは死に際にいる。脳内にいる自分の中の自分がもがいているうちに、ソウル22番と遭い奮闘する。
 22番は、様々な人間の魂と出会っていて、それぞれのありがたい話、説教を聞いたけど、命を授かったって楽しくないと決め込んでいた。

 才能ある人たちが、その能力を発揮している時に入る「ゾーン」は、魂のものとして生と死の境にいるようなものらしく、22番はどの才能を見ても心震えない。
 スポーツ、科学、芸術。「わあ素敵」と思った時点でその魂には、性格的な個性に、プラス「きらめき」が指定され、命として人間にもとに行ける。

 私ならどれを見ても「わあ。カッコいい!」「わあ素敵!」って思っちゃうから、この世界にいても一つに決められなさそう。決めたところで本当はどれも良いなあと思っていたから、秀でたものがないのかな。
 観ていて自分が「きらめき」をもらえない22番と重なってくる。

 そして、ひょんなことから人間の目を通してほんの少しを生活する22番。何が見えて何を聴いて何を感じたかを、観ている側は22番を通して知り、こちらも心震える。22番が心震えたように。

 その後の22番が落ち込んでいる時の、自分に言い聞かせているシーンは胸が痛んで仕方ない。そんな風に人は「自分はダメだ」と言い聞かせてしまうものだよな。否定的な言葉を自分に言い聞かせてしまっている間は心の遭難者となってしまう。

 個性としての「きらめき」は、特別な能力として発揮されなくたって良いんじゃないか。
 何かを感じる力こそ、その人のきらめきなんだ。
 それで良いんだよ。生きるって、それでも充分意味があるんだよ。

 何かを見つけなくちゃいけない。
 何も見つけられていない自分はダメなんだ。
 周りと同じようにできない私は劣っている人間。

 そんな風に思い沈まなくたって良い。外を歩いて、何かを感じる心があれば、その風景に心動かされた瞬間があれば、それは生きている喜びなんだな。


#映画 #感想 #ソウルフル・ワールド #個性 #きらめき #才能 #感じる気持ち  

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かわせみ かせみ
読んでいただいて、ありがとうございます! 心に残る記事をまた書きたいです。

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