制作メモ #2 アンキロサウルス
リサーチ
「アンキロサウルスがつくりたいな!」と思ったので、まず恐竜図鑑を買った。子供用の図鑑だけれども、読んでみると自分の知らないことがたくさん書いてある。(ほんと知識って、自分の知らない色んな方向に沢山広がっているんだな〜)と、子供図鑑を読んですら思う。
図鑑はぱらぱらっと見ただけだけれど、恐竜たちが進化しながら分化してそれぞれの特徴を発達させていった様子がおもしろい。そもそも恐竜のいた時代が2億年近くあるので、そりゃめちゃくちゃ分化して様々に発展するだろう。
恐竜類は根っこのところでまず2足歩行だったようで、4足歩行の恐竜類もみな元は2足歩行の恐竜から進化したっぽい。(知ってました?)
アンキロサウルスは分類はこうなるようだ。
有羊膜類>竜弓類>恐竜類>鳥盤類>装盾類>鎧竜類>アンキロサウルス科>アンキロサウルス
アンキロサウルスは、ステゴサウルスやアンキロサウルスとかの背中にゴツゴツついてる仲間(装盾類)の中の、背中にいっぱいトゲとか板がついてる仲間(鎧竜類)の中の、尻尾にハンマーつている仲間(アンキロサウルス科)ということみたい。
アンキロサウルスのいた時代は白亜紀後期で、恐竜時代の最後の時代のころのようだ。(系統図で見ても分岐の最後の方にくるということは、後から出てきた種ってことでもあるのかな?)
アンキロサウルスの形の特徴としてはこんな感じ
・顔の横の目の後ろのあたりにツノが2本づつ
・尻尾の骨がくっついて棍棒状で、さらに先端はハンマー状
・全身のトゲは皮膚から発達した骨(皮骨)。亀の甲羅やワニの背中とおなじような感じ。頭の辺りまぶたも骨になっている
・トゲと書いたけれど、アンキロサウルスに関してはそれほど尖っていないかも?
・首の周りはリング状に骨になっている
・体が横にひろい
・前足の方が短い
また恐竜全体の特徴として
・四肢が体の下方向に生えている(ワニは体の横に四肢が生えているが、恐竜はそうなっていない)
デザイン
足が体の下にきて、後ろ足のほうが少し大きく。
体は横に太いので、むっちりとした体つきになった。
体がこんもり盛り上がって皮骨がついているものあって、ちょっと亀っぽい?むしろアルマジロっぽい?顔はツノもあるし牛っぽい?(ミノタウラサウルスっていうアンキロサウルス科の恐竜はもっと牛っぽい。図鑑に載ってた)。中国の神さまの玄武っぽいのかも。
そして尻尾にはハンマー。
現世の動物と違いすぎて、拾いたいポイントがたくさんある。
恐竜の絵はどうしても再現したものなので、イラストを描いた人によっても(学者の見解によっても)結構違う。なので骨格の画像なども参考にした。
制作
尻尾にあるので、前後方向に木目が走るよう木取りした。
バンドソーでチュイチュイ~ンと鋸入れ。
ザクザクっと荒取り。大まかな形がでた。
体全体からトゲを彫り出さないといけないので、大きめにしてある。
トゲの大体の位置を決めるために、まずは全体的に縦にトサカがあるような感じで彫ってみた。トゲは左右対称に生えている。
顔の、目の後ろに2本づつあるツノを彫りだしつつ、顔のボリューム感を彫りだす。こういった出っ張っている部分は後からくっつけることできないので、はじめから彫る必要がある。
ツノ部分は顔の上側の骨と一体的になっているので、その形も意識しつつ掘る。顔は幅広ろで、口先が下に向かっている。
縦にトサカ状に彫っていた部分を分割。イボイボトゲトゲ感が出てきた。
パイナップルかな?アルマジロかな?
1つ1つのトゲ同士が目一杯隣接するこの形で仕上げることにしても、いい気がしてきたけど……ゴツゴツ感が強くなりすぎてしまうような…
やっぱり、下描き通りトゲを小さくしてトゲがない部分も作ることにした。
画像でみると1コマで簡単にできそうにみえるかもしれないけれど、作業的には急激に大変になっている。1つ1つのトゲと地の部分のキワをキレイに仕上げなければいけないし、地の平らな部分もキレイに彫らなければならない。
一方で、トゲを小さくしたことで、首周りのトゲを繋げたままにして、首に半円状に皮骨が一体になっている部分を表現できた。こういう「分かる人に分る」的な特徴を取り入れたいと思っている。(今回のこれが伝わるかはわからんけど…)
トゲや体もキレイに仕上げて、足回りも作り、尻尾のハンマーもつくり、顔も仕上げた。
おでこのゴツゴツ感も軽く彫って作ってみた。
目口を入れたところ。
尻尾の先のハンマーが特徴なのにあまり目立たない。ハンマーと顔のツノの部分は白っぽく着色することにする。
完成
できました。
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