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つながりについて考えた、ある日のこと。
しびれるくらいの山椒がきいた麻婆豆腐を食べた。
「ピリピリしますね」
「旨辛ですね」
おひとりさまランチだと辛いのが分かってて食べる麻婆豆腐に向かってつぶやくただのひとりごとになってしまうけど、こういう「あぁ、辛い辛い」という取り留めのないつぶやきを言い合えるのがうれしい。
そのうれしさは麻婆豆腐に降り掛かっている山椒くらいの量で、ほんとうは、彼女と2年ぶりに会えたランチだってことがうれしさの8割を占める。
彼女とは、5,6年の付き合い。
年に何度か仕事でやりとりがあって、ほとんど会わないしSNSもやってないから、メールでの冒頭、2,3行に近況を報告し合うというやり取りをしている。
ーお世話になっております。
最近、〇〇を食べて美味しかったです。
ーお世話になっております。
〇〇美味しいですよね。わたしは近頃△△にハマっています。
ビジネスライクなメールのなかで、ちょびっと体温が感じられる感じ。
最近、いくつかの仕事でやり取りがあって、
一度対面で会いましょうということになり、2年ぶりに顔を見ることができた。
たしか、最後にあったのは、
道でバッタリして「どうも」「どうも」と驚きあった以来・・・
ひとしきり、近況を報告しあって、
おもむろに大きなカバンをゴソゴソして、
「あの、これどうぞ」
おかきをくれた。デザイナーの彼女らしい気の利いたパッケージ。「ジャケ買いしちゃって」とほほえむ彼女に、お礼を伝えつつ、自分はなんにも用意していなかったことに「あっちゃー」とつっこみ、今度はきっと何かプレゼントしようと固く心に約束した。
家に帰って、お土産のおかきをポリポリとほおばりながら、こういうのっていいなぁって思った。
こういうのっていうのは、
細くとも、ながーーーいお付き合いができるということだ。
仕事で、〇〇のことなら彼女にお願いしよう。ってパッと名前が出てきて、ふと連絡してもちゃんとつながって、またいつものやり取りが始まって。
仕上がったら期待以上で返ってきて。やっぱり頼んでよかったって思えて、お客様も喜んでくれて。
別にふだん会うわけじゃないけど、
お互いのやりたいことに共感してるし、応援しあってる。
そんな人がいるってことは、わたしの財産なんだと思う。
これからも、このつながりを大事にしていこう。
細くとも、ながーーーく続く、このつながりを。
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