世界で各国のゲームIPが競合する時代は近い
日本のゲームIPは、世界において認知度が高くブランド化しているものがt数多い。
その最大の要因は、1980年代から1990年代にかけて任天堂やセガ、ソニー・コンピュータエンタテインメント(現SIE)のゲーム機が北米やヨーロッパに普及し、ゲームプラットフォームとして機能していたので、国産のゲームが容易に海外進出できたからだ。その中で人気となったマリオ、ゼルダ、ポケモン、ソニック、FF、ストリートファイターなど日本のタイトルがブランド化して現在に至っている。一方『クラッシュ・バンディクー』などのように北米の人気タイトルでシリーズ化していくものも現れた。
2023年12月オランダの調査会社Newzooは、世界のゲーム市場に関するレポートを公開した。
このレポートによると、2023年の世界のゲーム(ソフト)市場は1,840億ドル(約26兆円)の規模になる見込みだという。
その内訳は、モバイル(スマートフォン)ゲームが904億ドル(約13兆円)、コンソール(ゲーム機)ゲームが532億ドル(約7兆円)、PCゲームが404億ドル(約5兆円)になっている。また、市場におけるそれぞれの割合は、モバイルゲームが49%、コンソールゲームが29%、PCゲームが22%だ。
世界のゲーム市場では、現在Apple OSとGoogle OSのスマートフォンが最もポピュラーなプラットフォームを形成している。ゲーム機は、任天堂とSIEのプラットフォーム、そしてPCはSteamがプラットフォームの役割を果たしている。
こうしたゲーム市場の状況は、2010年代後半から継続しているので、PCオンラインゲームのIPが多い韓国に次いで今後スマートフォンのゲームで人気になったタイトルがブランド化し、IP化していくことは容易に想像できる。例えば、中国やほかの国々のタイトルが多くのゲームユーザーの支持を得てIP化していく。スマートフォンに代わるデバイスが登場すると、これまでの人気だったタイトルがIPゲームとして競合していく。
そんな近未来はすぐそこまで来ている。