イノベーションを起こす発想と仮説思考
本日の「イノベーションの発想」の講義より。
イノベーションとは何かというと、「現状の延長線上にないものを作り出すこと」。
授業内容をざっくり言うと、いま現に直面している問題を解決するために考えたプロダクトやサービスは、現状の思考の延長線上に作られるものだから、ここにイノベーションは起きにくい。というお話でした。
そしたらどうやったらイノベーションを起こせるのかというと、問題を解決するために考えるのではなくて、まず仮説を立てて、その仮説に基づいてプロダクトやサービスを考えるのだと。仮説は仮説なので当然未だ立証されていない。だから正しいかどうかは分からない。たとえば「黄色は人を幸せにする」とか「自由とは必ずしも良い事ではない」というような仮説は、立証されていないので、絶対に正しいとも言えないし絶対に間違っているとも言えない。だけどいったんこの仮説を正しいと仮定し、その前提に立って、もしそうだったらこういうものができるんじゃないか。こういうサービスが生まれるんじゃないか、と考えてみる。100考えて1当たらないかもしれない。でもそこから生まれた答えはきっと、今ある問題を解決するために生み出したものよりも、新しくイノベーティブなはずだ。
という講義のあと、演習を行いました。「やって(なって)みないとその妥当性が分からない仮説を考えて、そこから新しいサービスやプロダクトを考える」というお題でした。
10チームぐらいに分かれてグループワークを行い発表したのですが、個人的に好きだったのは、①「性別は2つじゃない。もっといっぱいある」という仮説のもと、「結婚や家族のかたちが変わる、変える。たとえば1対1じゃななくて、3人で結婚するとかもアリ」というもの。②「朝から赤ワインを飲むと良い」という仮説のもと、「ワインの朝活」サービスを始めるというもの、③「人間が光合成できるようになる」という仮説。④「いろいろな生物の疑似体験ができるようになる」というものなど。
ちなみに私が考えついた仮説とサービスは、①「人間は生まれた瞬間から死ぬ時期が決まっている」という仮説のもと、「いつ死ぬかを教えてもらえるサービス、死ぬ時期を変更できるサービス」、②「200年後、人類は1つの言語のみを話すようになっている」という仮説のもと、「消滅する言語をアーカイブする」事業、③「深海では時空が歪んでおり時間がゆっくり流れている(このため深海魚はあまり進化していない)」という仮説のもと、「この仕組みを利用し、寿命を延ばし人生を長く享受できるようにする」、④「誰かの独断で決められたことよりも、多数決で決められたことのほうが結果に対する不満が実は多くなる」という仮説のもと、「多数決というものを廃止してしまう」、などでした。(10コぐらい考えましたが残りはお蔵入りにします)