11月11日 読書会報告
川口市出身の自称読書家 川口竜也です!
11月11日の午後に開催した「東京読書倶楽部」読書会の報告です!
この日は新規の方が2名、リピーターが6名の合計9名で神保町散策。流石に外を歩き回るには肌寒くなってきたが、神保町で本を眺めている間に身も心も暖かくなってくる。
全ての本に共感できるわけではないけれども、色々な作品を触れることで人間とはなにか、そして自分とは何者なのかに気づいていくような、まだまだ分からないような…。
・紹介して頂いた本
伴一彦「追憶映画館」PHP研究所
火事で燃えた場末の映画館を復活させようと、映画で結ばれた人々の物語。「ハチ公物語」や「バック・トゥ・ザ・フューチャー」など映画をモチーフにした連作短編集。
紹介者が著者の脚本講座を受講しているらしいのだが、やはり人間というものを知っているからこそ、作品に幅を持たせることが出来るんだろうな。
小川哲「君が手にするはずだった黄金について」新潮社
主人公 小川哲が学生時代から現在に至るまでの私小説風の物語。かの大震災3月11日の前の日、3月10日は何をしていたか記憶をたどる「三月十日」、ニセモノの腕時計を身につける漫画家との出会いを語る「偽物」など。
僕らの記憶というものは常に捏造・修正・美色されるものであって、本物の記憶というものが存在するかもわからない。過去の積み重ねが今の自分ではあるからして、果たして自分は何者なのかを考えさせられる。
中島敦「狼疾記」
物語は全然覚えてないけれども、「人生は何事を成すには短いけれども、何も成さないならばあまりに長すぎる」というフレーズだけが頭に残っている。
平野啓一郎「私とは何か」講談社
分人主義。高校時代の同級生に会う時の自分と、会社にいるときの自分は別のものだと、自分自身が気づいている。どれが本当の自分なのか、この言葉は自分の本心からくるものなのだろうか。
中でもネガティブな分人は相手のせい、相手が自分のネガティブな分人を作り出しているという話は、このコミュニティだけが自分の居場所ではないんだって気づけて良かった。
「文藝春秋2023年9月特別号」
芥川賞を受賞した「ハンチバック」の著者 市川沙央さんへのインタビューや選考時の書評が知りたくて手に取った次第。物語に没入するのもいいが、時には客観的な視点で作品を眺めてみるのも面白い。
堀江貴文・西野亮廣「バカとつき合うな」徳間書店
「我慢を美徳にしたがるバカ」「付き合いを強制するバカ」、「にわかを否定するバカ」など、自分にとって何の得のない、つき合うべきではない人間について堀江氏と西野氏が対談方式で語り合う。
一番注意すべきなのは、「バカを笑って自分を棚上げするバカ」にはなるなってこと。
小学館辞典編集部「美しい日本語の辞典」
後世に残したい言葉、風の言葉など、日常的に使われなくなったため、辞書から消えてしまう言葉はあるけれども、美しい言葉というものはたくさん存在する。美しいとは何たるかを知りたい。
とは言え、辞書を読み込むのも大変ではある。紹介者はページをランダムで選んで1ページ読み込み、その言葉がどこで使われているか日常生活の中で探すということをしているらしいが、「富士額」が見つからぬ。
11月の読書会スケジュール
11月18日(土) 10:00~12:00
朝活×読書会 → あと2名募集中!
11月19日(日) 13:00~18:00
文学×ボードゲーム会 → 絶賛募集中!!!
11月25日(土) 19:00~22:00
飲み有り読書会 BOOK & BOOZE!
ご興味ありましたら、コメントや各種告知ページにて是非お待ちしております。
(文学ボードゲーム会に参加していただけると、泣いて喜びます)。
皆様に会えるのを心よりお待ちしております(*^^*)