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15年目のサマーウォーズ

川口市出身の自称読書家 川口竜也です!

去年に引き続き、今年も細田守監督の「サマーウォーズ」がリバイバル上映すると知り、先週末(7月28日)に観てきた次第。

去年観に行った際は、仕事終わりというのもあって割りとガラガラだったが、休日はほぼ満席状態で正直驚いた。

しかも池袋のグランドシネマサンシャインは「BESTIA」という4Kレーザー映像・3D音響という至れり尽くせりの上映環境。

前回のラブライブの4DX上映と違い、お隣さんは寡黙な方で一安心(同じタイミングで笑ったりしているから、もしかしたら未来の自分だった可能性もなきにしもあらず)。

かれこれ小説も漫画も、アンソロジーも同人誌も、土屋つかささんの「サマーウォーズ クライシス・オブ・OZ」まで目を通してる。

毎年のように映画を観て、ストーリーから結末まで分かっているのに、夏になると見たくなってしまう性。

観る度に心の琴線に触れるタイミングが異なる映画はあるが、何度見ても、私にとっては「家族の力」を発揮するシーンに響く。

何てことはない。みんな揃ってご飯を食べる。それだけだと思うが、それが大事。

ときに、前方の席で観たため客層は把握してないが、おそらく私と同じように「昔劇場で観たけれども、この機会にもう一度観たい」という人が多かったと思われる。

ただ中には、中学生や高校生もお見かけする。再上映とは言え金曜ロードショーで度々放映されているから、初見さんは少ないと思うが、それでも時代の移り変わりを覚える。

最初に劇場で上映したのが15年前。15年よ。

去年「あの夏から14年も経っている」と言ってから、あっという間に1年経っている。もうびっくりよね。

たびたび書いていることではあるが、私が本を読むきっかけになったのが、石井恭平さん版の「サマーウォーズ」角川書店である。

映画観賞後、なんとかことの満たされた感じをまた味わうことができないかと、書店で手に取ったのが読書の最初。

初めて自分から漫画以外の本を買い、はじめはエンタメ小説かもしれないが、こうして文学の世界へ誘ったきっかけである。

それももう15年前である。侘助と同じ様に「ビールだけはうめぇ」と言えるのよ。

今こうしてリバイバル上映を観に行った中学生たちが、これをきっかけに書籍を買おうと思うかどうかは分からない。

ただ、当時はそれだけ心を動かされたのだ。

何千、何万という人が困っている。ここで頑張らないでいつ頑張るんだい。
諦めなさんな。諦めないことが肝心だよ。
これはあんたにしか出来ないことなんだ。あんたなら出来る。出来るって。

細田守「サマーウォーズ」より抜粋

人類のためとは言わない。ただ、私には「私にしか出来ないこと」が、きっとあるはず。

ときにはちゃんと、ご飯を食べてね。

何よりもびっくりしたのが、去年も今年も7月28日に劇場を訪れていたこと。また来年の7月28日に。それではまた次回!

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川口 竜也 / 川口市出身の自称読書家
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