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読書会で本の紹介が上手くなるポイント

川口市出身の自称読書家 川口竜也です!

読書会で沢山の人から話を聞いていると、正直この人の話は面白くないと思ってしまう時がある。

本を上手く紹介できないんですよと前置きをする方は多い。だが実際のところ、話し方云々も問題ではなく、その人の想いがこもっていないことが原因ではないかと思った。

所感ではありますが、読書会で本を上手く紹介するときに大切なポイントを、悪い例と併せて紹介します。

カンペを用意しない

カンペはできるだけ用意しない方がいい。カンペがあると、話すときずっとその紙を見てしまう。

ただ、カンペを用意していること自体が悪いのではない。あらかじめこの事を話そうと準備するのは、むしろ良いことである。

問題は、カンペの内容しか話せないことである。しかもカンペのほとんどは物語の概要であり、所詮は情報でしかない。

読書会で聞きたいのは、あなた自身がこの本を読んでどう感じたのかである。しかも目の前にあるカンペが終わるまで聞かねばならないのは、聞き手にとっても苦痛である。

気に入ったところだけを伝える

本の内容を最初から最後まで伝えようとする必要はない。そもそも本を紹介するにあたって、本をすべて読んでくる必要もない

読んだ本について、1から10まで伝えようとする人がいる。すると当然話が長くなる。長ければ長いほど集中力も興味も薄れていく。概要説明だから、途中で遮ることもできない。

結果聞きたいのは、「それで、あなたはその本のどこに感動したの?」である。例えるならば、短編集の中の1つを紹介すれば良いのであって、全ての物語を語る必要はない。

自分が読みたくなることを話す

本の感想ではなく、その本に何が書かれているかについて、ただただ概要や情報の述べるのは面白くない。誰しも本の話がしたいのであって、講義を聴きに来たのではない。

例えば、ある商品を営業する時に、その商品のメリットや性能を並び立てれば、必然的に欲しいと思うわけではない。

「ドリルを売るときは穴を売れ」と言うように、相手が欲しいと思うものを提示することが大切である。

そのためには、相手の趣味嗜好に沿うのが最も手っ取り早い。紹介した本や会話から、その人が好きなことや興味あることに気づく。

持ってきた本を必ず紹介しなければならない訳ではない。話の流れ的に違う本の方が良いなと思ったら、別の本を紹介すれば良い。それくらいの臨機応変さも大切である。

リアクション・顔の表情を良くする

紹介する時に表情が変わらない、動きというかリアクションがないと、聞いていて面白いと感じなくなってしまう。

メラビアンの法則という心理学の考え方がある。その法則によると、コミュニケーションに影響を与えるもののうち、言語情報はたったの7%しかなく、残りの93%は聴覚情報と視覚情報である。

ぶっちゃけた話、内容に多少齟齬があったとしても、笑っていればなんとかなる。笑顔で「面白かったです」と言えば、なんとかなる。

別に読むことを強制している訳ではないのだから。気楽にシェアすればいい。

人の話を聞くこと

話し方とは異なるが、人の話を聞いていない人の話を、なぜ熱心に聞かねばならないのかと思ってしまう。

相手が話をしている間ずっと真顔、何度も中座する、説明したことを聞いてないなど、相手が不快に思うようなことをする人の話を、誰が熱心に聞きたいと思うのだろうか。

私の読書会では前もって「大人としてリアクションを取るようにしてください」と伝えているが、その大切さをわかっていない人は多い。

是非話を聞きたいと思われるためにも、あなたがどう見えているか気にする必要がある。

きれいに伝えようとしない

逆説的ではあるが、よく伝えようとしすぎている人ほど、話が面白くない。話し方にこだわりすぎて、話す内容さえ良ければ相手が読んでくれると思い込んでいる。

そもそも、いいプレゼンをすれば相手が喜んでくれる(読んでくれる)という考え方自体が間違っている。

勿論、紹介したからには読んで欲しいという願望も少なからずあるが、あくまでも良い本を読んだというシェア(共用)である。

その点で言えば、話がまとまっていなくても、自分がこの本のどこに感動したかが伝われば充分である。

むしろ人間味のある感想の方が、私は好きだな。好きなことを語っている時の方が、その人の人となりが分かって楽しい。

読書会では理論武装せず、自分の言葉で伝えることを意識してみると良いでしょう。それではまた次回!

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川口 竜也 / 川口市出身の自称読書家
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