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用事がなくても成田空港に行くのは楽しい

こんにちは。交通技術ライターの川辺謙一です。

私は、用事や目的がない旅が好きです。頭がそれらに左右されず、自由になれるうえに、偶然の発見をすることがあるからです。

そこで今回は「用事がなくても成田空港に行くのは楽しい」と題した話を書きます。

「飛行機に乗らなくても、空港は楽しめる」という話としてお楽しみいただけたら幸いです。


■ 飛行機に乗らなくても空港は楽しめる

成田空港で見た夏らしい空。台風接近直後の2024年8月17日撮影

私は、とくに用事がなくても成田空港に行くことがあります。

なぜならば、「楽しいから」です。

飛行機には乗らないけれど、3つの旅客ターミナルビルをバスでめぐり、スーツケースを持った人たちを横目に見ながら歩き回り、各ビルのよさそうな飲食店に入ってお茶や食事をする。それが楽しいのです。

成田空港に行くと、海外旅行に行った気分にもなれます。多くの国際便が発着し、たくさんの外国人を見かけることができるからです。

私は交通のライターなので、職業柄成田空港に行くことが交通事情の調査の一環になってしまうのですが、実際に行くときはそのことをできるだけ忘れるようにしています。仕事になってしまうと楽しめませんし、偶然の発見を見逃す可能性があるからです。

■ 混雑していなかった到着ゲート

成田空港第2旅客ターミナル到着ゲートA。お盆休みの終わりどきなのに案外空いていました。

私は、先日(2024年8月17日土曜日)に成田空港を訪れました。

この日は、いわゆるお盆休みの終わりどき。空港内の駐車場はどこもいっぱいで、空きスペースを探すのに一苦労するほどでした。

この調子なら、さぞや旅客ターミナルビルの到着ゲートは帰国ラッシュで混雑しているだろう…と思いきや、空いていました。まさに拍子抜けです。

いっぽう、到着ゲートのうえにある出発ゲートは混雑しており、チェックインカウンターに長蛇の列ができていました。列に並んでいる人の多くは、外国人の方でした。

航空関係者の方によると、現在は円安の関係で海外に行く日本人が伸び悩んでいるいっぽうで、海外から日本を訪れる人が増えているようです。

■ 到着便リストにあった「昨日便」

到着便を示す電光掲示板。「昨日便」の便名の末尾には「D」の文字が

成田空港で出発便や到着便を示すディスプレイを見るのは面白いです。なぜならば、ここから直行できる都市の名前を見ることができるからです。

ただ、この日の到着便の状況は、いつもと少し異なりました。

備考欄に「昨日便」という文字があったのです。
つまり、本来昨日到着するはずだった便が、今日到着することになっていたのです。

これは台風の影響でしょう。この日の前日には、関東地方に大型台風が接近し、多くの航空便が成田空港や羽田空港などに着陸できなかったからです。

なお、航空関係者の方によると、便名の末尾にある「」は、「Delay(遅延)」の頭文字で、到着が遅れていることを示すそうです。

■ 第3旅客ターミナルの「成田追分」

ここまでは第2旅客ターミナルの様子を紹介しましたが、状況は第3旅客ターミナルも同じでした。つまり、到着階よりも出発階の方が混んでいたのです。

第3旅客ターミナルの「成田追分」

第3旅客ターミナルの出発階には、国際線と国内線の利用者が分かれる分岐点があります。

私個人は、この場所を「成田追分(なりたおいわけ)」と勝手に呼んでいます。「追分」と呼ばれる街道の分岐点に似ているからです。

■ あなたも成田空港へ

さあ、ここまでは、私が先日成田空港に行って気になったものを紹介しました。

いかがだったでしょうか?

今回は紹介しませんでしたが、成田空港には滑走路を眺められる展望台のほかに、多くの店舗があり、バラエティ豊かなカフェやレストランがあります。

空港内の店舗の並びは、この数年で大きく変わりました。店舗の多くは、コロナ禍による空港利用者減少の影響を受けていったん閉店してしまいましたが、現在は一部店舗が復活する、もしくは新しい店舗が入り、かつてのにぎわいが戻りつつあります。

このため、「空港」ではなく「イオンモールのような大型商業施設」だと思って行けば、そこそこ楽しむことができます。

また、現在の成田空港は、かつてよりもアクセスしやすくなっています。所持品を細かくチェックしていた検問所はなくなりましたし、東京都心と成田空港を結ぶ運賃が安いバス(LCB)も運転されています。

さあ、みなさんも、成田空港に行ってみてはいかがでしょうか?
用事がないと、チェックインや搭乗などの時間的な制約が少ないので、より楽しめますよ。 


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川辺謙一@交通技術ライター
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