【世界の駅めぐり#07】 ウォータールー駅(イギリス・ロンドン)
今回は、ロンドンにあるウォータールー(Waterloo)駅をご紹介します。
この駅は、イギリスで最大規模の駅であり、乗降客数が最多の駅でもあります。実際にこの駅の公式サイトには「Waterloo is Britain's largest and busiest station」と記されています。また、1848年に開業した歴史ある駅でもあります。
■テムズ川南岸の巨大駅
ウォータールー駅は、ロンドン市街を東西に流れるテムズ川の南岸にあります。ミレミアムプロジェクトで誕生した大観覧車(ロンドン・アイ)のすぐ近くです。
その表玄関であるヴィクトリーアーチには、ベルギー・イタリア・フランス・エジプトなどの地名が記されており、航空機がなかった時代はここがロンドンから南方向に向かう交通の拠点だったことがわかります。
内部に入ると、その大きさに驚かされます。行き止まり式の20のホームがずらりと並んでおり、それぞれに各方面の列車が発着しています。東京で言えば「JR上野駅の地平ホームを大きく広げた感じ」です。
■ユーロスターも乗り入れた元国際駅
ウォータールー駅は、1994年から2007年まで国際駅でもありました。その間には国際線専用のホームがあり、フランスやベルギーに乗り入れる国際列車「ユーロスター」が乗り入れていました。
私は1996年にここから「ユーロスター」に乗ったことがあります。写真に写っている自動改札機を抜けた先には手荷物検査を行う場所があり、そこで係員が乗客の手荷物を細かく確認していました。係員がバッグに入っている本を取り出してパラパラとめくり、不審なものがないかチェックしているのを見て、警備のきびしさを感じました。
残念ながらロンドンにおける「ユーロスター」の発着駅は、2007年にセント・パンクラス駅に移転したので、現在は国際駅だった面影はあまり残っていません。ただ、冒頭で紹介した表玄関であるヴィクトリーアーチは今も残っています。
ロンドンを訪れた際には、イギリス最大の駅がどんな場所か確認するため、立ち寄ってみてはいかがでしょうか。この駅には、地下鉄4路線(ノーザン線・ジュビリー線・ベーカールー線・ウォータールー&シティ線)が乗り入れているので、ロンドンのさまざまな場所からアクセスできますよ。
(撮影:2006年6月)
↓ウォータールー駅の案内(ネットワークレール)英語