梶井基次郎を読んで
フォローさせていただいている方々の中で、梶井基次郎の話題がちょこちょこ出ており、好きな方も多いのかなぁと興味を持ったので読んでみました。
短編集です。
トップバッターに檸檬がきて、あとは
城のある町にて
ある心の風景
Kの昇天
冬の日
蒼穹
筧の話
楽器的幻覚
冬の蠅
桜の木の下には
愛撫
闇の絵巻
交尾
が収録されています。
檸檬はさすがの代表作ですもんね。
私は「城のある町にて」や「Kの昇天」も好きです。
人や風景が感じられるのと、Kの方はミステリーっぽい感じが好きです。
作品にはよく音が出ていたなぁという印象を持ちました。
「ギギ」とか「ツクツクオーシ」とか。
なかなかユーモアがあるなぁと。
切ないところは「坂道を登るのが苦しい」とか「熱っぽい」とか「痰を吐く」とか、ところどころに病気の感じが見え隠れしていたところかな…
大丈夫かなって心配になります。ホントにいつかすぐに消え入りそうな感じではらはらします。たぶん大丈夫じゃなかったんだと思いますが…
でも、病気の中でもいろいろな見方をしていたり、探究しようというか前向きな感じがするのですよね。暗くない、何だか楽しさを見出してる気がして、私は好感が持てました。
自分の内面を深く掘り下げて、表現する。その表現が綺麗だなぁと思いました。
どなたかの記事で「文学っていうのは自分に寄せて書くこと」みたいな内容を読んだ記憶があるのですが、何となくいわんとしていることがわかったようなわからないようなー
私は文学作品はあまり読まないのですが、そこまで難解、意味わからないってほどでもない。ユーモラスだし、いろんな文体があったし、あまり文学作品を読まない人にもお勧めです。
特に檸檬はやっぱりとても良いと思います。檸檬が鮮明ではっきりくっきり鮮やかな感じ?歌になってもおかしくないと思う。今の令和の感覚とマッチしてる気がします。令和の感覚とは何ぞや…?
(少し前に米津さんの大ヒットした曲がありましたけど、あれは米さんの亡くなったおじいちゃんへの曲ですもんね?)
梶井基次郎は31歳で亡くなってるんですね。
早過ぎるよ…
亡くなった後に、認められている…と。
系譜をチラッと見たら、わりと若くして病気になっているけど、人妻とすったもんだあったり精一杯生きている感じがします。
宇野千代と一体何が…?
もうちょっと長生きしてても良かったんじゃないかなぁと思いますよ。
早過ぎるよ…結核とかさぁ…私はかかったことがないからその苦しみがわからないよ。
関西の人なので、私には出てくる地名とか場所とかあまり想像できにくいのですが、関西にお住まいの方々ならもっと身近に感じられるのでは?羨ましーなー
お勧めです。
ちなみに、毎年9/24〜9/30は結核予防習慣です。昭和20年代までは死亡原因の1位を結核がしめていたそうです。
現代を生きる私たちも健康には気をつけないと!ホント、いろいろ気を付けないとっ!
次は何の本を読もうかなぁ