美術展『ここへきて やむに止まれぬ サンサシオン』-観たつもりでいて 視ていない-
アーティゾン美術館で開催中の展覧会 🎨
ジャム・セッション
石橋財団コレクション × 山口晃
『ここへきて やむに止まれぬ サンサシオン』
山口さんを知ったのは何年前だろう。
作品もさることながら、穏やかな語り口の中に隠せない変人っぷり(超褒め言葉)が垣間見えて、「この人めちゃくちゃ面白いなぁ。いつか作品を間近で観たいなぁ」と、枯れずに思い続けて十数年。
ついに、念願の展覧会に足を運ぶことが出来た!
1枚の絵の中に、一体どれだけの線があるのだろう。
圧倒される緻密さと、一人たりとも、一建造物たりとも蔑ろにはしない丁寧さ。隅々まで毛細血管が張り巡らされているような、生き生きさを感じた。
線を描くことが好きだ!という想いが、ザバンザバン伝わってくる。
好きじゃなきゃ、成し得ないであろう線の数々。
魅力は「線」だけではない。
インタビューで、「本当は色は塗りたくない」と仰っているが、塗られた色彩の、なんと美しいこと。
柔らかな色調で、けれど深みもあって。
大和絵や浮世絵のような。
と思いきや、蛍光色も使われていたり。
あえて今っぽく言えば、「最高かよ!」の連発に思わず顔がニヤけた。
美術展へ行き、作品を観る。
「これはなんだろう」という疑問が浮かぶと、ついつい画題を確認し、「へぇ〜そうなんだ、なるほど」と分かった気になって次へ進む。
振り返ると、そうやって鑑賞した作品は、あまり印象に残っていない。
きっと、観たつもりでいて、視ていないのだ。
無意識な意識、、厄介だ。
逆に、感覚的に震えるような、揺さぶられるような体験をした作品は、今でも強烈な記憶として生きている。
今回の展覧会へ行く前に、このインタビュー記事を読んでおいて、本当に良かった。
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展覧会は、非常にユニークな構成になっていた。
感覚を強制的に呼び起こすようなインスタレーション(スニーカー推奨)から始まり、五輪関連の資料(風刺に共感しまくり)、漫画の原稿(山口さんの豊かな想像力に改めて感動)、時を越えたセッション、超大作…
セザンヌの【サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール】に対する、色彩や構図の研究・考察は、とても興味深かった。
展示された資料を観ていると、なんだか、山口さんの高揚感が伝わってくるようだった。
展覧会のテーマを “サンサシオン=感覚” としながらも、模索の感覚を言葉で表現している点も面白い。
一転してモノクロの世界。
雪舟とのセッションは、とてつもなくカッコ良かった。
墨の濃淡、散りばめられた遊び心、景色・・・
”視よう”とする意識と、”視えた”感覚。
もう全然、時間が足りなかった・・・。
「初めまして!やっとお会い出来ました!!」
嬉しい。本当に嬉しい・・・。
それだけの想いを抱えていながら、なぜ、1時間半で観れると思っていたんだバカヤロー私。。。
今回の展覧会は、山口さん直筆の解説など言葉の展示も多く、本当は全部しっかり読みたかった。
けれど、「読むこと」が遅い私が読み切れるわけもなく、漫画は半分ほど飛ばす羽目に・・・。
これは、会期中のリベンジが濃厚だな。
10/28(土)のライブ配信を観て、図録を読み込んだ上で、いざ、感覚を研ぎ澄まし、鉛筆を持って参りたい。
そして、もう大丈夫、お腹いっぱい!ってなるまで堪能したい。
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閉館のアナウンスに促され、後ろ髪ひかれる思いで美術館を出た私は、気分新たにコメダ珈琲へ直行した。
ワクワクの初 ☆ コメダ ☕️
【シロノワール】なるものが有名であることは知っていた。
味はなんとなく想像が出来てしまうけど、一度は食べてみたいと思っていた。
スパゲッティや夜コメプレートにも唆られたが、初めてなんだから、やっぱりここは王道をいかねば。
と思ったのも束の間、ブラックサンダーのシロノワールを注文。
うむ、想定内の美味しさ。
それはそれで心地の良いひととき。
シロノワールの素晴らしいところは、デニッシュの上に乗っているのが、ホイップではなく、ソフトクリームであることだ!と私は思う。
ごちそうさまでした🍦
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