とある株を買った話。
とある株を買いました。
私は、とある株を買いました。
株といっても企業が資金調達のために発行する証券のことではありません。
さつまいもの苗を5株です。
茨城県にある「しんあい農園」がさつまいもの苗を一口5株5000円でオンラインで売り出しました。
テレビ番組でも紹介され、入手困難がゆえ、「幻の干しいも」と呼ばれる商品をつくる農家です。
収穫量や質は、天候に左右されるため、その年によって異なります。天候が悪ければ干しいもは小さく小ぶりになるし、順調であれば量・大きさともによい商品が届きます。
株を購入する時点ではどれほどの商品が得られるか、わからない。
すなわち「投資」ということです。
結果、株主となった期間で
・干しいもの正規品
・規格外品
・加工菓子
・加工できない小さいサイズの生芋
を配当として受け取りました。
手元に届くまでには、さつまいもの定植、管理、収穫、貯蔵、加工、発送と、もろもろの工程が含まれています。
おいしさに満足したのはもちろんでしたが、そのような過程を知って、生産者と一緒に1シーズンの成長を見守った(私は何もしていないけど)、貴重な経験ができました。
コロナ禍によって飲食店の休業やイベント中止などで販路が縮小し、食材の余剰在庫が発生したため新たな販路を開拓するニーズとして産直EC市場は伸長し、生産者と消費者がつながる場は、オンラインにも拡大しました。
これまで中間卸売業者を介さない販売方法としては、農産物直売所が代表的なものでしたが、
この「投資」と配当は、農産物を通じて生産者と消費者の信頼関係を築き、地域を盛り上げることにもつながっています。
最近では、生産者がInstagramやTwitterなどのSNSで発信し、消費者と双方向のコミュニケーションも多く見られるようになりました(しんあい農園もInstagramアカウントを開設していて不定期でインスタライブも行われています)。
消費者が「おいしかった」、「ごちそうさま」といった感謝の気持ちを生産者に直接伝えられる貴重な場にもなっています。
新しい販路の開拓やSNSを通じたコミュニケーションによって、生産者と消費者の関係はより深まっています。
このような取り組みが市場や地域社会の活性化に寄与し、未来にわたって豊かなつながりを築いていけることを期待したいと思います。
編集猫 KAURU memo
天候によっては、今年は不作でごめんなさい。ということもあるわけですが、このパッケージや筆書きのお手紙が、顔の見える農家さんと私という、
つながり(信頼関係)を育みやすくしているニャね。