【ネタバレあり】映画「ゆるキャン」感想
7月10日に広島バルト11で映画「ゆるキャン△」を見て来ました。
TVアニメ「ゆるキャン△」はスカパーで放送しているのを少し見ているぐらいでしたが、面白かったです。
最近はマッハ10やら9とかの速さや、源氏や平家の興亡とか、人類と外星人とか、長岡藩の存亡やMSのバトルや室町時代のロックバントとか、慌ただしい作品を続けて見ていたせいか、緩やかな「ゆるキャン△」の世界は和みましたね。
個人的には松竹の富士山から「ゆるキャン△」で描かれた富士山に移る展開が凄く粋だなあと思えましたね。
何より個人的には大垣千秋が凄く魅力的だった!
元々好きなキャラクターだったけど、キャンプ場作りを実質引っ張る姿が好感が増す。何より笑顔が可愛いのだ。
社会人となったみんな
映画「ゆるキャン△」はTV版では高校生だった主人公達が社会人になっている所からスタートする。
志摩リンは名古屋の出版社で、各務原なでしこは東京でキャンプ道具の販売店で、犬山あおいは山梨県の小学校で教員を、斉藤恵那は横浜でペットサロンのトリマー(ペットの美容師の仕事やペットの健康に関して手伝う仕事もする職業)をしている。
(販売員としてしっかりしている、なでしこには驚いた)
ストーリーは突然名古屋へやって来た大垣千秋が、リンを山梨県身延町へ連れ出す事から始まる。
出版社で仕事の行き詰まりを感じていたリンに新たな展開へ引っ張る良い展開です。
千秋は山梨県で観光推進機構(県の外郭団体?)で働き、身延町にある閉鎖された施設をキャンプ場に作りかえるプロジェクトをしようとしていました。
千秋はリンをはじめ、なでしこ、あおい、恵那も誘いキャンプ場作りを始めます。
これまでキャンプ場を巡って来た彼女達がキャンプ場を作る。まさに劇場版らしい展開です。
とはいえ、草刈りや枝打ちは初心者な彼女らは地元の人からの助言を受けて腕を上げて作業を進めます。
更に効率的に進めようと、なでしこが小型ショベルを動かし、草刈りもエンジンカッターを使うようになりレベルを上げて行くのも見ていて楽しい。
あれ?なんか見覚えがある展開だ。これは「ザ・鉄腕DASH!!」だ。
まさにDASH村を作っている感じと同じだ。じゃあ、なでしこは城島さんか?いやちと違うな。
手探りで作る姿にキャンプ場が形になってい行く様子は見ていて楽しい展開です。
彼女達は成長していた
キャンプ場作りはタヌキにゴミや弁当を食い荒らされると言うトラブルもありながら、完成が見えて来ました。しかし、キャンプ場の敷地内で縄文土器が発見されると発掘作業が始まり、山梨県ではキャンプ場計画は縄文土器をメインにした保存施設の計画に変わろうとしていた。
このなんとも悪いとは言えない壁が立ちはだかります。
一時はキャンプ場作りは停滞しますが、千秋が縄文土器を活用したキャンプ場の計画を県庁の会議で提案します。
千秋の提案は認められ、共存する形でキャンプ場作りは再開します。
人手不足で進まない発掘作業を手伝い、キャンプ場の中に土器の発掘現場を模した見学場所を作ったり「ゆるキャン」らしい解決で和みます。
最後には案内看板の設置を忘れるトラブルもありましたが、キャンプ場はオープン初日を迎え、大団円で終わりました。
変わらない雰囲気ではあったものの、主人公の彼女達はやはり大人でした。
山梨県内・名古屋・横浜・東京に分かれているものの、キャンプ場作りを手伝う彼女達はコツコツと自らの手でキャンプ場を作り、実際にキャンプをして問題点を洗い出す、自ら提案を出し突破口を見出す。発掘を手伝いトラブルを新たな要素として迎え入れる。
良い大人になったなあと思いましたね。
成長と言う意味では山奥の温泉へ行く時に、なでしこがリンをエスコート出来ていたのが印象深い。
トップガンマーベリックとの共通点?
映画「ゆるキャン△」はSNSでは同時期に公開となった「トップガンマーベリック」との共通点があると言われています。
分かりやすい所だと、TV版でリンが乗っていたヤマハビーノと言うスクータが終盤で登場し、ピンチな展開を救います。
「ああ、このスクーターがF-14か」と納得したものです。
キャラクターの心情としたら、リンが出版社で仕事が上手く出来ない点が上官と揉めて軍人として上手くいかないマーヴェリックと重なります。
マーヴェリックは新型機のテストパイロットから外され、教官としてノースアイランド海軍航空基地へ行きます。このノースアイランド基地が映画「ゆるキャン△」では身延町のキャンプ場になるのです。
リンは出版社でキャンプ場作りをレポートした記事を連載する事になります。マーヴェリックは無茶な作戦をF/A-18の性能を限界まで引き出せる自分の腕を生かす事になります。
リンは出版社での会議の場面でスイーツの特集記事を提案しますが、ボツになってしまう。そこからキャンプ場作りのレポートから吹っ切れたようで、エンディングでリンはツーリングの記事を上司へ提案します。
両作品は自分らしさ、自分を生かせる場所で活躍すると言う意味では共通しています。